Project/Area Number |
20J14406
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北本 博規 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 炎症性腸疾患 / 腸管マクロファージ / 細胞内鉄 / 免疫代謝学 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、炎症性腸疾患(IBD)における腸管での慢性炎症が鉄の体内動態とその制御機構に与える影響、およびそれに基づく腸管マクロファージの機能異常によるIBDの病態への関与を明らかにする。 研究方法としては、IBDモデルマウスを用いて腸炎の進展に伴う体内鉄動態の変化や鉄代謝関連因子の発現変化を解析し、さらに腸管マクロファージの鉄動態と機能変化との関連を検討する。 具体的には、体内鉄動態の変化はHepcidin-Ferroportin systemに着目し、腸管マクロファージ機能は免疫代謝学の解析手法を基に検討を行う予定である。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度までにIL-10KOマウスの食餌鉄を制限することで腸炎が軽減することを確認しており、腸管マクロファージ由来の炎症性サイトカインの遺伝子レベル・蛋白レベルの発現低下を確認していた。 また大腸からLPMCを単離してフローサイトメトリーで解析を行ったところ、食餌鉄制限を行うことで、①LPMC中のマクロファージ総数が減少、②腸管マクロファージの細胞内鉄量が減少、③Monocyte waterfall(Ly-6C/MHCⅡで二次元展開し細胞集団の分布を確認)における成熟マクロファージの比率が低下、④腸管マクロファージのM2マーカー(CD206)の発現が増加していることを明らかにした。さらに、免疫代謝学に基づく解析として、IL-10 KOマウスのBMDMを用いて細胞内鉄をキレートした際の糖代謝の変化をFlux Analyzerにより検討したところ、鉄キレート群ではLPS刺激の有無によらずミトコンドリアでの酸化的リン酸化が低下していることを確認していた。 該当年度はまずIL-10KOマウスのBMDMを用いて、細胞内鉄を減少させた時に引き起こされる免疫学的変化をRNA-seqにより網羅的に解析し、鉄キレートによって酸化的リン酸化が抑制され、解糖系が亢進するという免疫代謝学的な変化が明らかとなった。 さらにこのphenotypeの背景にAMPK pathwayの活性化が見られ、逆に鉄キレートBMDMにAMPK阻害薬を使用することで炎症性サイトカイン産生能が一部回復し、pro-inflammatoryなphenotypeへと傾くことが確認出来た。 また、食餌鉄を制限したIL-10KOマウスの腸管マクロファージにおいてもAMPKの相対的な活性化が確認されたことから、in vivoで確認された食餌鉄制限による腸炎軽減の免疫学的機序において、AMPK活性化が関与しているものと考えられた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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