Project/Area Number |
20J14555
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 32020:Functional solid state chemistry-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
久世 雅和 広島大学, 統合生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 非線形現象 / 化学振動反応 / Belousov-Zhabotinsky反応 / 時空間パターン / 電圧印加 / 光照射 |
Outline of Research at the Start |
申請者は、化学振動反応であるBelousov-Zhabotinsky反応を用いる。この反応では、金属触媒が酸化・還元を自発的に繰り返す振動現象が観察できる。直径1 mm前後の陽イオン交換樹脂製ビーズに金属触媒を吸着させて作製した自律振動子は、反応溶液に浸すと多様な振動パターンが観察できる。本研究では、電圧印加または光照射を行い、外的刺激に応答して発現する複雑な時空間パターンを観察する。これにより、自然界に広く見られる同期や履歴などに代表される非線形現象のメカニズムの解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
心臓の拍動や動物の体表模様など、リズムやパターンと呼ばれる現象がある。これらの現象が起こるメカニズムを解明する上で、多くの数理モデルが提案されてきたが、現象を実際の生物を使って観察・制御することは困難である。この問題を解決するために、現象を無生物系で再現・制御できるモデル実験系を構築することは極めて重要である。申請者は、化学振動反応であるBelousov-Zhabotinsky(BZ)反応を用いた。この反応では、金属触媒が酸化・還元を自発的に繰り返す振動現象が観察でき、リズムやパターンが容易に観察できる。直径1 mm前後の陽イオン交換樹脂製ビーズに金属触媒を吸着させて作製した自律振動子(BZビーズ)は、反応溶液に浸すと多様な時空間振動パターンが発現し、空間一様な振動(global oscillations, GO)、単指向的なパルス波の伝播(traveling waves, TW)、螺旋波の伝播(spiral waves, SW)が観察できる。本研究では、BZビーズをカップリングさせた系において、複数の振動子の周期が揃う「同期現象」が発現することを見出し、従来の研究でも解析されてきた時間軸情報に加え、振動子上に現れる同期時の空間パターンの変化を観測した。また、振動反応における活性因子の拡散をもとにした数値シミュレーションも行った。以下の条件(①活性因子の拡散の開始する点がビーズ中心の場合をGO、ビーズと容器との接触点の場合をTWとする。②反応開始に必要な活性因子の閾値を設定する。③隣接するビーズの円周上の点において、最も早く閾値に達した点を化学波の発生点とする。)で計算を行い、実験結果に類似した結果を得た。これらの結果は論文にまとめ、2021年10月にイギリス王立化学会の物理化学専門誌であるPhysical Chemistry Chemical Physicsに採択された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)