Project/Area Number |
20J14688
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
天宅 あや 徳島大学, 大学院栄養生命科学教育部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 基底膜 / IV型コラーゲン / 線維芽細胞 / 腸上皮細胞 / 共培養 / 極性輸送 |
Outline of Research at the Start |
上皮細胞の直下には自ら分泌したタンパク質から成る薄膜状の基底膜が存在する。その主成分であるIV型コラーゲンは、上皮極性の維持や細胞の増殖・遊走・分化に影響し、創傷治癒や炎症応答において重要な役割を果たす。上皮細胞の基底側への方向性を持った分泌は、クラスリン被覆小胞を介することが知られている。しかし、巨大なコラーゲン分子はこの小胞のサイズには収まらず、コラーゲンがどのように極性輸送されるのか未だ明らかでない。本研究ではIV型コラーゲンの分泌を制御するタンパク質を利用したインタラクトーム解析から、極性輸送の制御因子を網羅的に同定し、ゴルジ体から基底側形質膜に至る輸送機構を解明することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、上皮シートの基底面を支える細胞外マトリックスである基底膜がどのように形成されるのか?そのメカニズムについて、分子レベルで解明することを目指した。計画当初は上皮細胞におけるIV型コラーゲンの基底側への選択的な輸送のメカニズムについて、輸送関連因子のインタラクトーム解析により明らかにすることを予定していた。しかし昨年度までの検討から、解析に必要なIV型コラーゲン輸送を制御する実験系の確立が困難と判断された。一方、並行して行っていた基底膜形成培養系の検討では、胎児由来線維芽細胞(OUMS-36T-2細胞、以下36T-2細胞)を包埋したI型コラーゲンゲル上にヒト大腸上皮がん由来DLD-1細胞を共培養すると、DLD-1細胞の基底面に基底膜様構造が形成されることを見出した。また本共培養系では主に36T-2細胞がIV型コラーゲンを基底膜へ供給しており、DLD-1細胞からの寄与は極めて少ないことが示された。そこで計画当初の目的から方針転換し、線維芽細胞由来IV型コラーゲンの基底膜での会合機構について明らかにすることを目指した。 はじめに蛍光標識したIV型コラーゲンを安定発現する36T-2細胞を樹立し、免疫染色や生細胞イメージングにより36T-2細胞由来IV型コラーゲンの行方を追った。その結果36T-2細胞はDLD-1細胞の基底部近傍でIV型コラーゲンを供給することが明らかとなった。さらに36T-2細胞の細胞運動に関与するアクチン結合タンパク質を発現抑制すると、IV型コラーゲン量が低下した。このことから36T-2細胞の運動性が基底膜中でのIV型コラーゲンの配向に必要であることが示唆された。 上述の結果から、基底膜領域でのIV型コラーゲンの会合には上皮細胞基底部近傍での線維芽細胞の運動が必要であることが示された。以上により得られた研究成果は国際誌に投稿し、査読後修正中である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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