Project/Area Number |
20J15317
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 14020:Nuclear fusion-related
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Research Institution | National Institute for Fusion Science (2021) The Graduate University for Advanced Studies (2020) |
Principal Investigator |
河瀬 広樹 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 中赤外固体レーザー / 水の水素同位体 / 中赤外吸収分光 / 中赤外レーザー / レーザー分光計測 / Er:YAP |
Outline of Research at the Start |
水の水素同位体の動的な移動現象を観測すべく、中赤外レーザーを用いた計測システムを開発する。水の水素同位体である軽水、重水、トリチウム水の移動現象の解明は、地球科学や核融合分野などで課題となっている。しかし、従来の質量分析装置などの固定的な計測方法では、同位体の動的な移動現象の測定ができなかった。軽水、重水、トリチウム水は、それぞれ波長3.0 um帯、4.0 um帯、4.4 um帯に水酸基伸縮振動モードに起因する大きな吸収ピークを持つ。中赤外レーザーを同位体含有水に照射し、透過光強度を測定することで、同位体の連続測定が期待できる。本研究では、水の水素同位体の高感度な計測手法の実現を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
地球科学や核融合分野において、水の水素同位体であるHDOやHTOの計測は、水循環過程の解明やトリチウム(T)の管理をする上で重要である。しかし、今日まで質量分析装置や液体シンチレーションカウンタが計測に用いられてきたが、これらの固定的で閉空間に限られた測定方法では、連続計測は実現できなかった。上記課題を克服する方法として、軽水(H2O)、HDO、及びHTOの水酸基伸縮振動に起因する波長3.0 um、4.0 um、及び4.4 um付近の強い吸収ピークに注目し、光の吸収量の違いを利用する。上記の波長を持つ中赤外レーザーをHDO、或いはHTO含有水に照射し、透過光の強度変化を測定することで、簡便な水の水素同位体の連続測定が可能になる。そこで、これまで困難であった水の水素同位体の連続測定を実現するべく、計測用高出力中赤外固体レーザー光源の開発とそれを用いた計測システムの開発を行った。 本研究で開発した中赤外レーザー計測システムを用いて水の水素同位体の濃度比の時間変化測定を行った。昨年度までに開発した波長3 μm帯Er:YAP 連続波レーザーと波長4 μm帯量子カスケードレーザーを用いて、軽水と重水(D2O)の組成が動的に変化した際の光の透過光変化を測定した。この時、サファイア基板で構成されたマイクロ流路セル内の組成が、軽水から重水、及び重水から軽水へと変化した際、レーザー透過光の出力の増減を確認した。また、両レーザー光が同軸上にあると仮定し、測定から得られたレーザー透過光の出力時間変化と物性値であるレーザー波長における軽水と重水のモル吸光係数を用いることで、上記同位体種の濃度比の時間変化を取得することに成功した。以上から、中赤外レーザーを用いた水の水素同位体の連続計測の原理実証を行い、水の水素同位体の存在比の定量的な連続計測が可能な中赤外レーザー計測システムを実現した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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