Project/Area Number |
20J15528
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田口 貴美子 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 火山監視 / 低周波地震 / 流体特性 / 波形解析 / 草津白根山 / ガレラス山(コロンビア) |
Outline of Research at the Start |
火山活動の活発化に伴う地震のうち、低周波地震(long-period (LP)イベント)は割れ目(クラック)中の流体が急激な圧力変化を起こすことで発生すると考えられ、波形の減衰率や振動周波数はクラックのサイズや流体中の音速、密度などに従い変化する。このためLPイベントの解析は火山性流体の状態の監視や噴火の前兆現象の解明、ひいては噴火の予測を行う上で重要であるが、その発生メカニズムについては未解明の部分が多い。そこで本研究ではクラック振動のシミュレーションを行い、LPイベントを励起する圧力変化のメカニズムや火山活動との関係を調べる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は(1)これまでに考案した火山性低周波地震(long-period (LP) イベント)震源のクラックサイズ・流体特性推定手法を新たに草津白根山で1989-1991年に観測されたLPイベントにも適用したほか、(2)楕円クラックの振動による地震波形の計算に着手した。 (1)で用いた手法では、まず観測波形の周波数スペクトルでみられる複数のピークのうち、一番低次のものに対しクラックの振動パターンを仮定する。そして薄い矩形クラックの振動による地震波形の周波数や減衰率を観測波形のものと比較することで、震源クラックサイズと流体特性を推定する。この手法を適用した結果、今年度新たに解析を行ったイベント震源クラックのサイズと流体特性は前年度までに解析した期間のものと同様に時間変化を示すことが分かった。この結果は国内学会で発表した。 しかし推定されたクラックサイズは観測波形の振幅から推定されるモーメントと整合しないことも明らかになり、これは解析を行う際に仮定したクラックの振動パターンに起因することがわかった。この結果は、より正確に振動体サイズや流体特性を推定し火山浅部の流体の状態のモニタリングに役立てるには、本研究のLPイベント解析手法に地震モーメントの推定も組み込む必要があることを示している。 以上のように本研究で用いる解析手法はLPイベント震源として考えられる流体を含む割れ目を薄い矩形クラックで近似したものであるが、野外で観測される割れ目は端にかけて幅や厚さが狭まるものである。そこで今年度末に、矩形クラックでは一定としていた厚さ方向の大きさを端に向かうほど小さくするプログラムの作成に着手した。来年度の初めにこのプログラムを完成させ、実際に野外で観測される形状の割れ目の振動に対する矩形クラック振動の近似度を調べる予定である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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