Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
第二言語・外国語教育の分野において, コンピュータ生成フィードバック (CGF)の種類や効果は体系的に整理されてきた. しかし, CGFの効果と学習者のスピーキング向上との関係を明らかにする定量的研究はまだ少なく, 議論は十分とはいえない. 本研究は海外大学の大規模な日本語のスピーキングクラスにおける個別の口頭反練習及びフィードバックの不足を解決するため, 授業時間外にCGF (自動音声認識に基づいた正誤判定)を可能とするオンラインの口頭反復練習支援システムであるORP Gymを活用し, 学生の発話エラーの改善を目指した. インド工科大学ハイデラバード校での大規模な日本語初級クラスにおいて, 47名 (実験群 (CGFあり): 26名, 対照群 (CGFなし): 21名)の日本語の初学者を対象に, 6週間の制御実験を実施し, CGFの効果を測定した. スピーキング試験のプレ・ポストテスト分析の結果, 両群で統計的に顕著な学習成果が観察された. しかし, 既存研究と同様, 短期間の初学者を対象としたクラスではCGFに付加的な学習成果は見られない結果となった.
一方, ORP Gym上で収集したインド人日本語初学者の音声データをもとに, 読み上げ問題を用いて学習者の発音や流暢さについて自動評価を可能にするAIモデルの開発を進めた. 五十音 (46音)について, 日本語母国語話者6名, 非母国語話者40名のデータを収集し, アノテーション作業を施した2116データセットを用い, DLモデル (線形回帰モデル)を構築し, 87.1%の精度を達成した. さらに, 今後, 精度を向上を目指し, モデルの修正とデータセットの作成を進めるために, 141音 (五十音, 濁音・半濁音, 拗音, 特殊音), 136単語, 20文について日本語母国語話者6名, 非母国語話者15名の音声を収集した.
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