Project/Area Number |
20J20172
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 26030:Composite materials and interfaces-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 萌 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | トンネル磁気-抵抗効果 / トンネル磁気-誘電効果 / トンネル磁気-光学効果 / ナノコンポジット薄膜 / スパッタリング / 熱処理 / トンネル磁気ー誘電効果 / 酸化物セラミックス / 磁気特性 / トンネル磁気-誘電効果 |
Outline of Research at the Start |
誘電セラミックス中にナノ磁性金属粒子を分散させた磁性金属-誘電体ナノコンポジット薄膜が、新しい原理に基づく磁気誘電効果を発現することを本研究グループにおいて発見し、2014年に『トンネル磁気-誘電(TMD)効果』と命名した。TMD効果を初めて発現した組成系は、誘電セラミックスとしてフッ化物を用いた磁性金属-誘電体ナノコンポジットであった。もしフッ化物の代わりに酸化物をマトリックスとして利用できれば、今までにない機能変換材料創製への可能性が広がる。本研究では、有益な機能性を示す酸化物をナノコンポジット薄膜のマトリックスに用いて、新奇な機能変換材料の開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ナノコンポジット薄膜のマトリックスに酸化物を用いた、新奇な機能変換材料の開発である。具体的には、磁性金属-酸化物ナノコンポジット薄膜を作製し、トンネル磁気-誘電(TMD)効果やトンネル磁気-光学(TMO)効果のような磁気誘起機能変換特性の発現および高性能化を目的とする。 最終年度にあたる当年度は、当初の計画通りに新奇な機能変換特性の発現および高性能化、そしてこれまでの研究成果の総括に注力した。大きな成果は3つある。1つ目は、作製したCo-Al2O3系薄膜に熱処理を施すことで膜の構造を制御し、弱磁場におけるTMD効果の向上に成功した。具体的には、報告されている同組成膜の弱磁場H = 200 kA/mにおけるTMD効果0.04%を、膜構造の制御により75倍である3.0%まで向上させることができた。 2つ目は、これまで1報しか発現が報告されていなかったTMO効果に関して大きな発展を遂げた。具体的には基礎的な研究が不足していたナノグラニュラー構造に起因する光学特性の評価法として、エリプソメトリー法による解析に挑戦し、手探り状態で解析を始め、最終的にCo量と光学特性の関係性を明らかにした。これにより、TMO効果が発現する条件を見出し、Co-Al2O3系ナノコンポジット薄膜においてTMO効果を発現させることに成功した。 3つ目は、博士課程における研究成果を酸化物マトリックスの熱的安定性の観点から体系的に整理し、コバルト-酸化物系ナノコンポジット薄膜における磁気・電気・光学特性について、膜構造および各機能特性の関係を博士論文として総括した。 上記の結果は、今後TMD効果およびTMO効果が発現する磁性金属-酸化物誘電体ナノコンポジット薄膜を作製する上での大きな知見であり、研究を進めるうえで重要な成果であると判断できる。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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