シロアリにおける社会レベルの免疫システムとしての巣仲間認識・排他行動の機構解明
Project/Area Number |
20J20278
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 39050:Insect science-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小西 堯生 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 動物行動学 / 昆虫生態学 / 社会性昆虫 / シロアリ / 超個体の生理学 / 好白蟻性昆虫 / 巣仲間認識 / 排他行動 / 社会免疫 |
Outline of Research at the Start |
自己と非自己の識別は生物の自律性を規定する上で不可欠な機構であり、様々なスケールの生命現象においてみられる。本研究の目的は、社会性昆虫が巣仲間を認識して非巣仲間を排除する機構を「社会レベルの免疫システム」として捉え、多細胞生物における免疫系に関する知見から着想を得て、そのメカニズムに迫ることにより社会性昆虫が巨大で複雑な社会構造を維持する機構を明らかにすることにある。シロアリを用いた実験系により、社会性昆虫におけるコロニーの「自己」が形成され、維持され、崩壊するプロセスについて総合的な理解を試みる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、これまでの研究成果の取りまとめとアウトプットを中心に行った。前年度までの研究により、シロアリの社会において、王と女王だけが貴重な窒素源である尿酸を分解する酵素を発現することにより、繁殖に必要な栄養を得ていることが明らかになった。本研究の結果は、限られた資源を特定の個体に集中させることが求められる分業システムにおいて、その制御に関わる分子基盤の一端を明らかにするものであり、生物の社会維持メカニズムを理解する上で極めて重要な意味を持つ。これらの成果に関して、英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)に論文を発表した。また、2022年7月にアメリカ・サンディエゴで開催された第19回国際社会性昆虫学会大会(XIX International Union for the Study of Social Insects)で口頭発表を行った。コロニーの排他性に着目してスタートした本研究が、巣仲間認識・排他行動の機構解明に貢献するだけでなく、昆虫における社会集団の統合性に関わる普遍的な原理の発見につながり、期待以上の進展があった。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(9 results)