Project/Area Number |
20J20319
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柴田 ゆき野 北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 音声学習の雑種強勢と遺伝子発現 / 音素学習能力と遺伝子発現パターン / 新規音響解析手法の構築 |
Outline of Research at the Start |
学習行動における得手不得手の個体差はいかにして生じるのか?歌学習を行うソングバードにおいては、異種間ハイブリッド個体群で生得的に両親種を凌ぐ歌モデル習得能力をもつ個体が存在する。このようにF1雑種個体が親種より優れた形質を獲得する現象は雑種強勢として知られるが、学習行動における雑種強勢の報告はなく、その神経分子基盤は未解明である。本研究では歌の音響解析、及び歌学習・生成を制御する歌神経核における遺伝子発現解析により、ハイブリッド個体の生得的に高い歌学習能力を支える神経回路機能制御において両親の遺伝情報がいかに相互作用するのかを分子レベルから行動レベルにわたって明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ソングバード異種間ハイブリッド個体の音声学習において、ハイブリッド個体が両親種の個体に比べてより多くの音素を習得する雑種強勢現象に着目し、これらハイブリッド個体の音素学習能力を支える神経分子基盤解明を目指した。令和3年度までの実験結果から、歌神経核サイズおよび興奮性/抑制性ニューロン比率には親種-F1ハイブリッド間で有意差がないことが示され、一方で歌神経核内の単一神経細胞レベルのトランスクリプトーム解析では、歌生成制御回路を構成するHVC,RAの興奮性投射ニューロンにおいてF1ハイブリッドで非相加的発現を示す遺伝子群(non-additive genes)が集積していることが明らかになった。これを受け、さらに検証すべき事項としてF1ハイブリッドで非相加的発現を示す遺伝子群(non-additive genes)の機能解析(Gene Ontolgy analysis)を実施したところ、リガンド依存性イオンチャネル、膜貫通型受容体、細胞間接着因子など、神経活動パターンやニューロン間連絡に関わる遺伝子群がエンリッチされていることが明らかになった。以上の結果より、F1ハイブリッド個体においては歌行動制御を担う神経細胞群を中心とした神経活動関連遺伝子の非相加的発現パターンの新規な組み合わせが生じた結果、潜在的にいずれの親種とも異なる神経活動パターンを示しうる神経細胞群が生じ、多様な歌音響特性に対する習得能を獲得したことが示唆された。これを行動レベルで検証するため、さらにF1ハイブリッド個体に親種以外の異種歌を聞かせて学習させる実験を実施したところ、約50%の個体が異種歌を習得し、F1ハイブリッド個体が実際に親種歌のみにとどまらずより幅広い音素音響特性および音素配列パターンを習得可能であることが示された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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