Project/Area Number |
20J20344
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 49070:Immunology-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田山 舜一 東北大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | T細胞 / 大腸炎 / 活性イオウ代謝 / CARS2 / システインパースルフィド / イオウ代謝 |
Outline of Research at the Start |
免疫系の中核を担うT細胞の分化応答は、細胞内代謝機構により精密な制御を受けることが明らかとなっている。具体的には、エフェクターT細胞は解糖系に強く依存し、一方でナイーブT細胞や記憶T細胞においてはミトコンドリア代謝が重要な役割を果たすことが知られている。また、最近の研究により、ミトコンドリアの膜電位形成を介したエネルギー産生機構にイオウ代謝産物が関与することが明らかとされた。すなわち、微生物で知られていた「イオウ呼吸」が哺乳類にも存在することが解明された。そこで本研究では、T細胞の分化応答における「イオウ呼吸」の機能解明を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
T細胞は病原体排除の中核を担うリンパ球であるが、時として同細胞が自己組織に対し過剰応答し、自己免疫疾患を惹起することがある。近年の研究により、このようなT細胞依存的自己免疫疾患の発症には、T細胞内代謝バランスの破綻が関与することが明らかとなってきた。一方、最近の研究により、Cysteinyl tRNA synthetase 2 (CARS2)を介した「活性イオウ代謝」が哺乳類細胞において新たに発見され、エネルギー産生、タンパク質のイオウ修飾などの生理機能を担うことが実証された。 免疫細胞における活性イオウ代謝の役割は明らかになっていことから、本研究では、Cars2半欠損マウスを用い、腸管局在性CD4(+)T細胞における活性イオウ代謝の機能解析を行った。その結果、CARS2は大腸に集簇するCD4(+)T細胞の恒常的な増殖を抑制することで、大腸炎の発症に対し保護的に作用していること、外因性の活性イオウ分子の投与により、腸炎症状が改善することが示された。また、公共データベースの再解析から、腸管局在性ヒトCD4(+)T細胞におけるCARS2の発現低下がクローン病発症と相関することが明らかとなり、in vitroの実験により、活性イオウ分子がヒトT細胞の細胞増殖に対して抑制的に作用するとの知見を得た。以上より、CARS2依存的な活性イオウ代謝が腸管局在性CD4(+)T細胞の異常増殖を抑制することで恒常性維持に働くこと、同代謝経路の機能低下がマウスおよびヒトにおける腸管炎症に関与することを示唆する所見が得られた。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|