Project/Area Number |
20J21161
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15020:Experimental studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
植松 祐真 (2020-2021) 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Research Fellow |
植松 祐真 (2022) 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 輻射ペンギン過程 / 時間依存CP非対称度 / 中性K中間子の崩壊点再構成 / 機械学習を用いたB中間子の候補選別 / 崩壊点フィットの分解能モデル / シリコン崩壊点位置検出器 / Ks中間子の崩壊点再構成 / 光子の背景事象除去 |
Outline of Research at the Start |
高エネルギー物理学実験の観測結果は、そのほとんどが素粒子標準模型により矛盾なく説明される。一方で、標準模型のCP対称性(物質・反物質の対称性)の破れは、現在の宇宙を生み出すのに不十分であるなど、説明できない謎も残る。それらの謎を説明する様々なモデルも提案されてはいるが、いまだ結論は出ていない。その手掛かりを得るため、Belle II実験において、電子・陽電子を光速近くまで加速して衝突させB中間子を大量に生成し、その輻射崩壊における時間依存CP非対称度を精密に測定する。そして、標準模型との乖離の有無を調べ、量子ループを通じて稀に反応に寄与しうる未発見の相互作用の粒子スピンに関わる性質を探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
Belle II実験でB中間子の輻射崩壊における時間依存CP非対称度を世界最高精度で測定した。結果は素粒子標準模型とは矛盾せず、標準模型を超える模型に新しい制限を加えた。以下に主な研究項目について報告する。 (解析ソフトウェアの開発)これまでの研究で構築したモデルを用いて、B中間子対の崩壊時間差分布に時間依存CP非対称度パラメータをフィットするソフトウェアを開発した。その検証のため、色々な時間依存CP非対称度パラメータでシミュレーションを行うソフトウェアも開発し、解析結果と入力との一致を確認した。 (シミュレーションと実験データとの較正)実験データの適切な解析のために、シミュレーションとのズレを較正した。①電磁カロリメータ内での光子のエネルギー漏れのシミュレーションは実験データとズレがある。特に、信号事象の輻射光子のように高エネルギーを持つものについては較正手法も研究されていなかった。そこで、輻射光子以外に光子を含まない荷電B中間子の輻射崩壊を再構成し、そのエネルギーと不変質量を用いて較正係数を算出した。②粒子飛跡中の誤ったヒット信号に由来する崩壊点分解能の悪化は崩壊点フィットのカイ2乗への依存性でモデル化した。この誤ったヒット信号の混入率は、加速器ビーム由来の背景事象ヒット信号数などに依存し、シミュレーションと実験データにズレがある。この較正のため、ビーム衝突実験中にデータ取得した宇宙線を上下別々に再構成し、その比較から実験データでの飛跡再構成精度を測定した。そして、宇宙線シミュレーションとの比較から較正係数を算出した。 (不確かさの評価)解析結果は統計的なばらつきに加え、分布のモデル化など解析中の様々な仮定によってもズレが生じうる。各モデルのパラメータなどをその不確かさに基づいて変化させた場合にどれだけ結果が変化するかを調査し、系統的な不確かさを見積もった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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