歯周病原細菌による好中球細胞外トラップ誘導を基軸とした破骨細胞活性化機構の解明
Project/Area Number |
20J21391
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 57020:Oral pathobiological science-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
沼崎 研人 東北大学, 歯学研究科, 特別研究員(DC1) (60979706)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 好中球細胞外トラップ / 破骨細胞 / 好中球 / 慢性歯周炎 |
Outline of Research at the Start |
歯周病における歯の喪失は、歯周病原細菌の感染により誘導される慢性炎症がもたらす歯槽骨の破壊が原因となる。本研究は、歯周病原細菌の感染により好中球が産生する好中球細胞外トラップ(NETs)およびNETsに発現する炎症性サイトカインが、破骨細胞の分化・活性化を促進することを検討する。歯周病原細菌の感染によるNETs産生誘導に関して、炎症性サイトカインの測定ならびに炎症性NETsの誘導を規程する歯周病原細菌由来TLRシグナルの解析、炎症性NETsによる破骨細胞の分化促進作用および活性化促進作用の解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
歯周病における歯の喪失は、歯周病原細菌の感染により慢性炎症がもたらす歯槽骨の破壊が原因となる。慢性歯周炎罹患者の歯周ポケットに集積する約9割の免疫細胞は好中球であり、破骨細胞の分化誘導は炎症など細胞外環境の刺激により影響を受ける。本研究では、「歯周病原細菌の感染に際して好中球が産生する好中球細胞外トラップ(neutrophil extracellular traps, NETs)による破骨細胞の分化・活性化機構」の解明を目的とする。 本年度は、前年度に明らかにしたNETsの破骨細胞分化抑制機構におけるNET-DNAの役割とその作用メカニズムについて研究を進めた。野生型マウス好中球をcalcium ionophore A23187で刺激して産生されたNETs(CaI-NETs)にDNase I処理を行い、NET-DNA構造を分解した。DNase I処理CaI-NETsをRANKLとともに野生型マウス骨髄由来マクロファージへの刺激を行ったところ、TRAP染色においてNETsによる破骨細胞融合阻害が解除された。また、ピット形成能についても、骨吸収活性の低下が解除された。さらに破骨細胞の分化過程に関わる分子群について解析した結果、NETs刺激によるNFATc1, Cathepsin KとDC-STAMPのmRNA発現の低下がDNase I処理によって解除された。 次に、CaI-NETsは破骨前駆細胞であるマクロファージのファゴサイトーシスによって取り込まれることが明らかとなった。マクロファージのファゴサイトーシスを阻害したところ、CaI-NETsによる破骨前駆細胞融合阻害および破骨細胞の骨吸収活性の低下が解除された。 これらの結果から、CaI-NETsに含まれるDNA構造が破骨前駆細胞内に取り込まれることで初めて、破骨細胞分化を抑制することが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(12 results)