ミューオンg-2精密測定に向けた高品質ミューオンビーム入射技術の確立
Project/Area Number |
20J21440
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15020:Experimental studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
中沢 雄河 茨城大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ミューオン / 異常磁気能率 / 電気双極子能率 / IH-DTL / 線形加速器 / g-2 / EDM |
Outline of Research at the Start |
標準模型による予測値と測定値との間に乖離が報告されているミューオン異常磁気能率(g-2)は、標準模型を超える物理の兆しが潜むと期待されており、我々は、先行実験とは全く異なる手法を用いたg-2精密測定計画を推進している。 測定におけるビーム由来の系統誤差を抑制するためには空間的・エネルギー的広がりが極めて小さいミューオンビームを均一度の高い磁場中に入射する必要がある。そこで、本研究では高品質なビームを生成するためのミューオン加速技術と小型な蓄積リングへ入射するための3次元螺旋入射技術を確立し、加速から蓄積に至るまでのビームダイナミクスが入射効率に与える影響を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
大強度陽子加速器施設(J-PARC)では、前例のないミューオン加速器による空間的・エネルギー的に拡がり(エミッタンス)が小さいミューオンビームを用いたミューオン異常磁気能率(g-2)及び電気双極子能率(EDM)の精密測定実験を計画している。本研究では、ミューオン加速器の低速領域を担うInterdigital H-mode drift tube linac (IH-DTL)の研究開発を推進した。今年度は(1) IH-DTLプロトタイプの大電力試験、(2)IH-DTL実機の性能評価試験を行った。 (1)ミューオン加速に必要な電圧を励振するために大電力高周波電力をIH-DTLに投入する必要があるが、324-MHz IH-DTLの大電力運転の前例はない。そこで、原理実証のための実機の1/3スケールのプロトタイプを開発し、大電力運転の実証試験を実施した。運転初期は、多数の放電とガス放出が発生したが、運転開始から32時間後、要求の高周波電力に到達した。また、7時間の電力保持試験では、放電は一度も発生しなかったことから、324-MHz IH-DTLが安定に動作可能であることが実証できた。本成果は学術論文としてまとめた。 (2) 昨年度に製作したIH-DTL実機の性能評価試験を実施した。加速器性能の重要なパラメータである共振周波数やQ値は3次元有限要素法解析よる設計値を精度よく再現した。また、特異値分解を応用した電場補正手法により、IH-DTLの加速電場の誤差を適切に抑制することができた。 測定で得られた補正後の加速電場がビームダイナミクスに与える影響を評価するために、粒子軌道計算を実施したところ、加速電場の誤差による余分なエミッタンス増大は無視できるほど小さいことが判明した。以上より、開発したIH-DTLがJ-PARCミューオンg-2/EDM実験の要求を満たすことを示すことができた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(22 results)
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[Journal Article] High-Power Test of an APF IH-DTL Prototype for the Muon Linac2022
Author(s)
Y. Nakazawa, H. Iinuma, Y. Iwata, E. Cicek, H. Ego, K. Futatsukawa, N. Kawamura, T. Mibe, S. Mizobara, M. Otani, N. Saito, T. Yamazaki, M Yoshida, Y. Kondo, R. Kitamura, T. Morishita, Y. Sue, K. Sumi, M. Yotsuzuka, Y. Takeuchi, N. Hayashizaki, and H. Yasuda
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Journal Title
Proceedings of LINAC2022
Volume: -
Pages: 275-278
Related Report
Open Access
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[Journal Article] ミューオン線形加速器 APF 方式 IH-DTL プロトタイプの大電力試験2022
Author(s)
中沢雄河, 飯沼裕美, 岩田佳之, Cicek Ersin, 惠郷博文, 二ツ川健太, 大谷将士, 河村成肇, 齊藤直人, 溝端仁志, 三部勉, 山崎高幸, 吉田光弘, 北村遼, 近藤恭弘, 森下卓俊, 須江祐貴, 鷲見一路, 四塚麻衣, 竹内佑甫, 林崎規託, 安田浩昌
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Journal Title
Proceedings of the 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan
Volume: -
Pages: 197-201
Related Report
Open Access
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[Journal Article] Development of an APF IH-DTL in the J-PARC Muon g-2/EDM Experiment2021
Author(s)
Y. Nakazawa, H. Iinuma, Y. Iwata, E. Cicek, M. Otani, N. Kawamura, R. Kitamura, Y. Kondo, N. Saito, Y. Sue, K. Sumi, Y. Takeuchi, N. Hayashizaki, T. Mibe, T. Morishita, H. Yasuda, T. Yamazaki, M. Yoshida, and M. Yotsuzuka
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Journal Title
Proceedings of IPAC2021
Volume: -
Pages: 2544-2547
Related Report
Open Access
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