Project/Area Number |
20J21469
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小林 愛恵 立命館大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 野口整体 / 野口晴哉 / 野口法 / 天然痘 / スペイン風邪 / 京都 / 民間療法 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、近代日本における人々の病気治療の実態と、その背景の分析解明を行う研究である。人々は病気と対面したとき、その人が置かれた様々な環境や社会的条件、死生観の間で揺らぎながら、具体的な治療行動、ひいては自らの生や死、そしてその後病気と共に生きる生活の形を模索する。この一連の病気への対処行動に着目し、分析解明を行うことで、とくに病気の当事者となった病者とその家族の立場から病気や、医療がいかなるものであったかを解明することにつながる。また、併せて医療の「近代化」の実態と深度の再検討を行い、具体的な病気の当事者の病気対処行動への影響力を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、本研究は、近代日本における病気治療の実態とその背景の分析解明を通じ、とくに病気の当事者となった病者とその家族の立場から病気や、医療がいかなるものであったかを解明することを目的としている。また、併せて医療の「近代化」の実態と深度の再検討を行い、具体的な病気の当事者の病気対処行動への影響力を解明する。 上記目的の達成のため、本年度は、大正~昭和にかけて活躍し、現代でも一定の支持を受けている野口整体(野口法)と、その創設者である野口晴哉を取り上げた。本研究課題の分析において野口整体・晴哉を取り上げたのは、近代において制度的に排他されてきたオルタナティブ医療でありながら、現代においても支持を受け続ける治療術であることにとどまらず、「全生」思想という病気という経験も含めて総合的に「生」という状態を考えるその特徴ある思想を持つためである。なお当該事例の分析は昨年度末から継続して行っているものである。 先行研究での課題を踏まえ、晴哉の病気治療にかかわる思想や実践について史料調査・分析を行った。成果として、晴哉の「全生」思想と野口整体の実践、晴哉の活動時期全体での晴哉自身の治療者としてのスタンス変化の変遷とその連関、野口法の実践の一つである「愉気」とこれが内包する思想の変化から、晴哉と病者の二者間にとどまらない他者(ともに愉気を実践したり、講習を受ける他の病者)とのつながりやこのつながりがもたらす実践時の影響などが明らかになった。 課題として、晴哉と同時期に活動していた他のオルタナティブ医療の実践者や、西洋医学での動向や当時行われていた議論が追い切れていないことが残った。 この成果の一部を日韓次世代学術フォーラムで報告した。現在成果全体をまとめた論文を執筆しており、追加調査の上投稿予定である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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