Project/Area Number |
20J21820
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 和弘 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | GPCR / 単粒子構造解析 / クライオ電顕 / 慢性疾患 / 副甲状腺ホルモン受容体 / 細胞内作動薬 / シグナルバイアス / 副作用制御 |
Outline of Research at the Start |
Class B GPCRはペプチドホルモンを受容する受容体群であり、内分泌系制御に関わる慢性疾患の創薬標的として広く知られている。近年、単粒子構造解析によりいくつかの受容体が構造決定されたが、リガンド認識に関わる細胞外ドメイン(ECD)がリガンドを識別するメカニズムや受容体活性化に寄与する構造的知見は不十分である。 本研究では単粒子構造解析により、Class B GPCRであるPAC1受容体及びPTH受容体について活性化状態の構造解析を行う。また、親和性の異なるリガンドとの複合体構造解析も行うことで、ECDがリガンドの親和性や受容体活性化に寄与するメカニズムを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年は副甲状腺ホルモン受容体(PTH1R)を介した骨粗しょう症治療における最大の問題点の一つである副作用の発現機構について、その分子機構を明らかにした。これまでに、アミノ酸1字配列に基づいてPTHの持つ強い造骨能とPTHrPの持つ弱い副作用を兼ね備えた新規骨粗しょう症治療薬が探索され、LA-PTHが製造された。しかし、予想に反してLA-PTHはPTHよりも強い副作用が生じ、PTH1Rを介した副作用発現機構の分子基盤は不明であった。申請者はPTH1RによるPTH及びPTHrPの認識機構を解明し、PTHによる副作用発現について1アミノ酸のレベルで解明した。また、計算機シミュレーションを用いることで、タンパク質レベルでの副作用発現機構と、細胞レベルでの副作用発現機構の画一的な理解を可能とした。加えて、先行研究のLA-PTHが予想に反して強い副作用を生み出す分子メカニズムも明らかにし、理想的な骨粗しょう症治療薬開発に向けた創薬戦術を提案した。 さらに、本年はPTH1Rに対する非ペプチド 性作動薬(PCO371)の認識機構を明らかにした。この構造からはPCO371はこれまで見つかっていなかった新規の細胞内ポケットに結合し、PCO371の受容体活性化メカニズムは一般的なGPCRの作動メカニズムとは異なっていることが明らかになった。PCO371は細胞内領域のみを直接活性化構造に固定することが可能であり、PTH1RによるGタンパク質とβ-arrestinの結合能を直接制御することでGタンパク質のみを活性化することが明らかになった。これらの事実から細胞内領域を介したバイアスドシグナリングという全く新しい概念が提案された。最後に、このPCO371の結合する薬剤ポケットは15の受容体に保存されていることを明らかにし、PCO371は少なくとも7個の受容体を活性化できることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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