宇宙大規模構造の潮汐力場と銀河形状及びダークマターハロー形状との物理的相関の研究
Project/Area Number |
20J22055
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗田 智貴 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 宇宙大規模構造 / 原始非ガウス性 / Intrinsic Alignments / 宇宙論的N体シミュレーション / 数値シミュレーション / Intrinsic Alignment |
Outline of Research at the Start |
銀河の固有形状やその周囲を包むダークマターハローの形状を用いた統計量は、従来のような銀河分布のみの統計量に対して付加的または独立な情報を持つと考えられる。本研究では、シミュレーションデータと観測データの両方を使用して、形状が持つ宇宙論的な情報を効率的に抽出する手法を考案し、宇宙論パラメータの制限の改善や縮退の解消、背景重力波や原始非ガウス性の制限可能性などを定量的に評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、SDSS-III BOSSの銀河分光・撮像データを使用し、銀河の3次元分布と個々の銀河形状(楕円率)の情報を組み合わせることで、銀河数密度場と銀河形状場の3次元相互パワースペクトル(Intrinsic Alignments; IA)の測定を行った。測定の際に使用したパワースペクトルエスティメータは前年度中に開発したものであり、広域銀河サーベイに伴う異なる視線方向の効果(遠方観測者近似の破綻)、E/Bモード分解による物理モードの抽出、FFTを用いた高速な測定などの課題を解決している。Eモードシグナルは、銀河密度パワースペクトル(通常の銀河クラスタリングパワースペクトル)の四重極成分と同等のSN比で有意に検出された。一方で、Bモードシグナルは全ての銀河サンプル(北/南極・低/高赤方偏移)で検出されなかった。従来のIAシグナルの測定・解析はほぼ全て2次元(projected)相関関数に基づくものであるが、本研究で得られた3次元パワースペクトルのSN比は、従来の手法に比べておよそ2倍まで向上することを示した。 さらに、測定した銀河密度パワースペクトル、及び銀河IAパワースペクトルを用いた宇宙論統合解析を行うことで、局所原始非ガウス性(local primordial non-Gaussianity)の振幅に対する観測的制限を付けた。密度パワースペクトルは非ガウス性の等方成分のみに、IAパワースペクトルは非等方(四重極)成分のみに反応するため、両シグナルを用いることでこれら2つの成分を同時に制限することが可能となる。本研究で用いたデータからは等方・非等方成分のどちらも検出はされなかった。特に、銀河サーベイデータを用いた非等方成分への観測的制限は世界初である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)