Project/Area Number |
20J22745
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 35030:Organic functional materials-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田中 宏樹 立命館大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 荷電π電子系 / ポルフィリンイオン / イオンペア / 電子移動 / ラジカル / イオンペア集合体 / π電子系 / 非共有結合性相互作用 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、光などの外部刺激に応じた物性変化が誘起可能なπ電子系イオンを開発し、電子密度分布やπ電子系イオン間にはたらく相互作用などの基礎物性の体系化に着手する。電荷を保持したπ電子系の安定化の戦略としてポルフィリンなどの芳香族環状化合物を利用し、π電子系イオンペアライブラリーの構築をめざす。さらに、光誘起電子移動反応を基盤とした機能性の発現(新規反応場の開発やフォトクロミックシステムの創製)や、その集合化による光電変換材料の開発に挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
HSAB則に基づいたイオンペアメタセシスにより、ポルフィリンAu(III)錯体とメゾヒドロキシポルフィリンの脱プロトン体を組み合わせたペアを新たに合成し、電子供与性・求引性置換基の導入による機能発現および集合化を検討した。溶液中でカチオンとアニオンが近接した積層イオンペア(π-sip)の形成が、1H NMRから示唆され、カチオンの電子状態がπ-sipの安定性に影響することを見出した。また、π-sipのアニオンを光励起することにより電子移動が可能であり、イオンの電子状態に起因して過渡種であるラジカルペアの寿命を制御できることを見出した(Chem. Eur. J. 2023)。さらに、トルエン中の活性化したイオンペアは基底状態で電子移動が誘起され、ラジカルペアを形成することを明らかにした。このとき、凍結非極性溶媒中で生成した2種類のラジカルが近接積層し、スピン-スピン相互作用により温度に依存した電子スピン分布のスイッチングが可能であることを解明した(J. Am. Chem. Soc. 2022)。 トリアゾール環を有するアニオンレセプター(J. Org. Chem. 2022)やアニオン会合によりらせん構造を形成するアニオンレセプター(J. Porphyrins Phthalocyanine 2023)のクロライド会合体とポルフィリンAu(III)錯体のイオンペア形成を検討した。イオンペアの単結晶X線構造解析に成功し、π-sipを有したパッキング構造を明らかにした。さらに、Hirshfeld表面解析やEDA計算によりイオン間にはたらくiπ-iπ相互作用の詳細を明らかにした。 ソフトマテリアルへの展開をめざした新規アニオンの合成やチアポルフィリンカチオンを基盤としたイオンペア集合化(Chem. Commun. 2022)を検討した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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