Project/Area Number |
20J22792
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤岡 麻友 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | がん免疫 / B細胞 / 形質細胞 / 子宮体がん |
Outline of Research at the Start |
本研究によって、がん周囲での免疫細胞、特にCD4+T細胞とB細胞の抗がん作用について解明する。近年のがん免疫分野はPD-1陽性CD8+T細胞に注目し、CD4+T細胞やB細胞の抗がん作用は未解明だった。そのため、新規がん免疫治療の開拓のためには、CD4+T細胞やB細胞の解析及び抗がん作用の解明が必要である。本研究により、がん周囲でのCD4+T細胞の特徴や役割を解明し抗がん分子の作用を制御し、将来の新規免疫療法の開発へ繋げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はがん微小環境でのB細胞および形質細胞の抗がん作用を解明することを目的とする。近年のがん免疫分野はPD-1陽性CD8+T細胞に注目し、CD4+T細胞やB細胞の抗がん作用は未解明だった。そこで新規がん免疫治療の開拓のため、CD4+T細胞やB細胞の解析及び抗がん作用の解明が必要だと考えた。がん周囲に存在する特別なB細胞による抗体産生能、抗原提示能、T細胞刺激能が抗がん作用に関わり、そのB細胞を活性化する特別なCD4+T細胞が存在すると仮説を立て研究を開始した。その後、マウスやヒトにおいてがん周囲のB細胞が予後や治療反応性に関わると報告された。しかし、特定の抗がん分子、腫瘍-免疫細胞間の相互作用、がん周囲のT細胞-B細胞相互作用は未解明である。 2020年度は、子宮体がん微小環境におけるB細胞と形質細胞の遺伝子型と表現型の解析を中心に研究を進めた。1細胞レベルでの網羅的遺伝子発現解析 (single cell RNA sequencing, scRNA-seq) を用い、細胞表面タンパク質も同時に定量できるCITE-seq (Cellular Indexing Transcriptomes and Epitopes by sequencing) の手法も併用して解析を進めている。また、B細胞抗原受容体レパトアについて、その多様性の解析も進めている。 2021年度は、上記の解析結果から抗がん分子の発現の検討を進め、その分子の作用機構の解明と制御についての検証を進める予定としている。 本研究により、がん周囲でのB細胞の特徴や役割を解明し抗がん分子の作用を制御し、将来の新規免疫療法の開発へ繋げる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検体の採取においては、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、計画より遅れていたが、採取できた検体での解析は順調に進行中である。また、今後も継続して検体採取できる体制が整っており、解析に必要な症例数を十分に確保できている。 また、子宮体がんのがん微小領域において、B細胞の割合は非常に少ないものの、検体処理の各過程での条件検討を行い、最適な手法の確立に成功している。 1細胞レベルでの網羅的遺伝子発現解析も順調に進行中であり、2021年度に計画している研究項目についての検討も同時に進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き子宮体がん検体の採取を継続し、がん微小環境におけるB細胞および形質細胞の特徴に関する解析を進める。また、抗がん分子の発現の検討も進め、抗がん分子の作用機構の解明と制御に向けて、どのような実験系を組み立てられるかを順次検討する方針としている。
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