Project/Area Number |
20J22827
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
風間 勇助 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 刑務所アート / 監獄の感性学 / 刑事施設 / 芸術実践 / 監獄の美学 / 文化権 / 芸術活動 / 評価 / 社会包摂 / 刑事司法 / 矯正施設 / 更生 / 修復的司法 |
Outline of Research at the Start |
近年、文化政策や刑事政策領域において「社会包摂」が盛んに議論されている。特に文化政策分野では、共創的な芸術活動を通じた社会包摂や多文化共生の実践と研究が進められている。しかし、刑事施設における芸術活動は、セラピーや教育、人権的な配慮等の様々な目的から国内外で実施されていながら、これまで充分に調査研究がなされてこなかった。本研究は、そうした国内外の刑事施設における芸術活動を対象とし、その美的経験や社会的影響について、学際的な視座から経験的な調査研究・分析を行い、刑事施設における芸術活動の可能性と課題を明らかにすることを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の初年度では、刑事施設における芸術活動に関わる英語圏の先行研究や事例をレビューし、次年度では、日本国内の具体的な事例となる受刑者との文通プログラムや、刑事施設の文芸作品コンクール等について調査した。最終年度となる本年度では、これまでの調査研究をふまえ、実践として日本での「刑務所アート展」の開催を目指し、元受刑者の当事者や専門家、アーティスト等の多様な関係者との対話を重ねながら、全国の受刑者から文芸作品を募集し、東京都内のギャラリーにおいて展示を行った。 Carceral Aesthetics(監獄の感性学)を提唱するFleetwoodは、刑務所アートが生まれる条件としてPenal Space(空間)、Penal Matter(アクセス可能な物質、素材)、Penal Time(時間)を提示している。そこで、元受刑者当事者と共に刑務所内で使用できる文具や画材が何なのか、その使用にはどのような制限があるのか、刑務所内で表現活動に取り組める時間や場所について語りの場をひらき、また、受刑者には「私の大切な時間」をテーマに作品を応募してもらった。 刑務所内の文芸作品コンクール等には応募しづらい内容について表現する者や、はじめて表現に取り組んだ者など、さまざまな動機のもと50名以上から作品の応募があった。また、応募者である受刑者の家族が展示を訪れ、普段は家族に見せない感情が見られたなど、家族との関係性において表現がどのような意味を持ったのかを聴取した。 今回応募された表現が応募者にとってどのような意味を持ったのか、絵がつないだ関係性とはどのようなものであったのか、加害/被害の関係性について展示を通して向き合った来場者が何を受け取ったのかなど、応募者である受刑者と来場者のアンケート内容を今後分析していきたい。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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