Project/Area Number |
20J23124
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 26020:Inorganic materials and properties-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
安井 雄太 東京工業大学, 理学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 結晶構造 / 規則・不規則性 / 核磁気共鳴 / X線回折 / 中性子回折 / イオン伝導体 / 第一原理計算 / 共鳴X線回折 / 六方ペロブスカイト / 放射光X線回折 / 燃料電池 / その場観察 / 不規則性(ディスオーダー) / 酸化物 / イオン伝導経路 / 高温その場 / スクリーニング / 六方ペロブスカイト関連構造 |
Outline of Research at the Start |
酸化物イオン伝導体は燃料電池や酸素分離膜などに使われる重要な材料であり、エネルギー問題と環境問題を解決するキーである。本研究では六方ペロブスカイト関連構造をもつ化合物について,理論計算による候補材料のスクリーニング,サンプルの合成,イオン伝導度、輸率および酸素の拡散係数の測定により,新しい結晶構造を持つ酸化物イオン伝導体の発見を目指す。また,放射光X線回折と中性子回折データの高温でのその場測定,精密結晶構造解析およびコンピューターシミュレーションを組み合わせることで,六方ペロブスカイト関連構造をもつイオン伝導体におけるイオン伝導機構の解明,イオン伝導度を支配する構造的要因の解明を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
元素の占有規則・不規則性は材料の性質に大きな影響を与える。したがって、占有規則・不規則性を定量的に解析することは重要である。本年度はトップクラスのイオン伝導度をもつ新たな六方ペロブスカイト関連酸化物Ba7Nb4MoO20.15H0.3に対し、共鳴X線回折(RXRD)と固体核磁気共鳴(NMR)を組み合わせた新たな手法RXRD/NMR法を用いることで、隠されたMoの規則占有を解明した。さらに第一原理計算を行うことで、この隠れていたMoの占有規則が高いイオン伝導度に関わっていることが判明した。この結果は今後さらなる革新的なイオン伝導体を探索するための指針、およびイオン伝導メカニズムを研究するための基礎になりうる。本研究で新たに作られたRXRD/NMR法は、通常使われるX線や中性子回折実験では隠れてしまう約270種の元素の占有規則・不規則性を解明できる。RXRD/NMR法は粉末・多結晶材料に幅広く適用できる汎用性が高い手法であり、占有規則・不規則性を解明するための新しい道を切り拓いたと言える。この成果は高く評価され、Nature Comm.に掲載された。 また、Ba7Nb4MoO20のNbの一部をWに置換することで、プロトン伝導度を抑えて酸化物イオン伝導度を向上した物質Ba7Nb3.85W0.15MoO20.075を発見した。この新材料は化学的安定性も高い新材料であり、燃料電池などの応用につながる可能性がある。 以上の成果より、六方ペロブスカイト関連構造をもつイオン伝導体を発見すること、およびその結晶構造とイオン伝導度の関係を明らかにすることができた。新たに作り出したRXRD/NMR法は材料科学へ資するところが大きい。したがって、当初の計画以上に進展していると言える。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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