Ia型超新星の爆発機構の解明に向けた高い分光性能のX線SOIピクセル検出器の開発
Project/Area Number |
20J23327
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15020:Experimental studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佳山 一帆 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | X線連星 / ブラックホール / 粒子加速 / X線天文学 / SOIピクセル検出器 / マイクロクェーサー / 宇宙線加速 / XRPIX / 宇宙ジェット / FORCE衛星計画 |
Outline of Research at the Start |
Ia型超新星の起源として2つの説が提唱されている。一方は伴星から白色矮星への質量降着によって限界質量に達し爆発するSD説で、他方は白色矮星が合体して爆発するDD説である。SD説ではニッケル58が多く生成されるため、Ni/Fe比は高いものとなる。一方、DD説は白色矮星の中心密度が低くNi/Fe比は低くなる。爆発後の残骸の観測から、各元素の質量比を調べることで、Ia型超新星の起源を解明できる。 この研究には、優れたエネルギー分解能と、高い角度分解能を持ち、広帯域に対応したX線観測衛星が必要である。そこで、本研究ではFORCE衛星搭載予定のX線検出器SOIPIXを改良し、要求を満たす検出器を開発する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に引き続きブラックホール天体SS 433の観測データの解析を行なった。本年度はデータ解析の他に観測データの解釈のためにシミュレーションも行い、得られた結果を国内外の学会や研究会で発表した(招待講演含む)。 また、査読有り論文として学会誌に投稿を2021年度までに行った。2021年度内に受理を目指していたが、解析におけるバックグラウンドモデルのゆらぎについて指摘された。研究遂行上、バックグラウンドモデルのゆらぎを見極めることが不可欠であるため、研究の完成を2022年度へと延長することとなった。検証をするために追加で文献調査及び再解析を行った上で再投稿し、無事に論文が受理された。 さらに、本研究で得られた結果をもとに、XMM-Newton衛星への観測提案を行ったところ、高い競走倍率を勝ち抜き観測時間を獲得している。 また、本年度は前年度に開発した素子の動作試験・性能評価を並行して行った。私は主に、新たに見つかった問題点について実験的手法で原因究明を行った。本結果は開発にフィードバックしており、次期素子の設計・製造が予定されている。今年度は検出器開発について国内外の学会で共著者として多数発表を行い、査読付き論文も1報受理されている。今年度はさらに、同じ検出器を用いて地上アクシオン探査実験にも着手している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
SS433の観測的研究については新発見があり、この成果については主著者として投稿論文を出版した。また、本年度は共著者としてXRPIXの開発にも着手しており、天文学のみならず地上アクシオン探査実験にも拡大することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の成果は投稿論文に加え、私の博士論文としてまとめる。また、私が新規提案した観測のデータを用いてさらなる観測的研究を行い、西側領域だけではなく星雲全体からのX線放射について調査する。これらの結果は、最終的には投稿論文として発表予定である。 検出器開発においては、現状放置され気味である解析方法の見直しを最優先に行い、解析段階でのエネルギー分解能の劣化の原因を調査し、解析方法の改良・確立を目指す。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)
-
-
-
[Journal Article] Proton radiation hardness of x-ray SOI pixel detectors with pinned depleted diode structure2020
Author(s)
Hagino Kouichi,Yarita Keigo,Negishi Kousuke,Oono Kenji,Hayashida Mitsuki,Kitajima Masatoshi,Kohmura Takayoshi,Tsuru Takeshi,Tanaka Takaaki,Uchida Hiroyuki,Kayama Kazuho,Amano Yuki,Kodama Ryota,Takeda Ayaki,Mori Koji,Nishioka Yusuke,Yukumoto Masataka,Hida Takahiro,Arai Yasuo,Kurachi Ikuo,Hamano Tsuyoshi,Kitamura Hisashi
-
Journal Title
SPIE Astronomical Telescopes + Instrumentation, 2020, Proceedings
Volume: 11454
DOI
Related Report
Peer Reviewed
-
-
-
-