蛋白質の液-液相分離におけるプリオンドメインの役割の解明
Project/Area Number |
20J40038
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 43020:Structural biochemistry-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大橋 祐美子 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 液-液相分離 / アミロイド / Sup35 / 天然変性蛋白質 / プリオンドメイン / 天然変性領域 |
Outline of Research at the Start |
細胞内液-液相分離は、複数の生体分子を局所的に濃縮し、一連の生体内化学反応を速やかに進行させる事を可能にする。また、特定の生体分子を濃縮する事で、化学修飾や分解から保護する役割も持つ。この様に生命維持に不可欠な液-液相分離だが、形成の詳細な分子機構は明らかになっていない。本研究では、液-液相分離の形成に主体的な役割を持つSup35蛋白質の天然変性領域を用い、そこに含まれるプリオンドメインと呼ばれる高凝集性領域が、どの様な分子間相互作用で液-液相分離を安定化しているのかを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
1年目の研究では、Sup35NM液-液相分離の温度感受性にはプリオンドメインの局所構造が重要な役割を担っており、その局所構造はチロシン残基同士の側鎖の相互作用で保持されている事を発見した。また2年目の研究では多くのSup35NMアミノ酸変異体を駆使する事で、局所構造を形成する分子内相互作用と相分離に必要な分子間相互作用が同一のチロシン側鎖の芳香環相互作用である事、局所構造が壊れる事で相分離に必要な分子間相互作用が消失する事、さらにチロシン側鎖より強い相互作用では温度感受性が失われてしまう事を発見した。 3年目は2年目までに得られた研究結果を検証し、より信頼性の高い結果として発表するための実験を行った。まず、局所構造が分子間相互作用に重要である事に関しては部分的に局所構造が壊れ、温度感受性を失った変異体を用い、蛋白質の構造安定化剤の添加したところ、液-液相分離の温度感受性の部分的回復が観察された。これは構造安定化剤の効果により、残ったチロシン残基の相互作用で局所構造が部分的に修復されたためと考えられる。また、強い相互作用によって温度感受性を失った変異体に関しては、液滴内部にアミロイド様のクロスβ構造が見られていたが、蛋白質変性剤である尿素を添加する事で液滴内のクロスβ構造が消失し、さらに液-液相分離の温度感受性が回復している事が分かった。3年目の研究によってこれまでの研究結果を強く支持する結果が得られ、現在論文を作成している。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)