Project/Area Number |
20K00027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
桑原 直巳 筑波大学, 人文社会系(名誉教授), 名誉教授 (20178156)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | イエズス会霊性 / トマス・アクィナス / 秘跡論 / 徳倫理学 / トミズム / トレルチ / マッキンタイア / 岩下壮一 / 枢要徳 / イエズス会教育 / 人格主義生命倫理学 / スグレッチャ / イエズス会 / トミズム受容 / 倫理学 / 後期スコラ学 / キリシタン |
Outline of Research at the Start |
トマス倫理学の現代的意義を示すことを目指している。その際、特に(1)いわゆる「キリシタン時代」の日本を含む16・17世紀の草創期のイエズス会が受容したトミズムと、その直面した時代における社会および文化との「対話」の様態を明らかにする。次いで、ここから得られた知見をもとに、(2)カトリック教会内部のみならず、広く「現代社会」全体に対する「対話」という文脈において、トマス倫理学が有しうる現代的意義を示すことを試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究の進展に伴い、研究計画調書における研究内容(2)の「現代社会におけるトマスおよびトミズムの意義について」の研究に力点を置く方向に研究活動を展開している。 小項目(2-1)「 現代カトリック教会内部におけるトマスおよびトミズム受容の展開」に関して、トマスの秘跡論の現代的意味を明らかにする研究発表および論文の発表を行っている。論文としては「 res et sacramentum――トマス・アクィナス秘跡論の現代的意義――」を発表した。また 小項目(2-2) 「カトリック世界を越えたトマス倫理学の現代的意義」に関しては、現代哲学者の中で「トミズム的実在論」の立場をとるA・マッキンタイアの思想の検討、および近代プロテスタント神学者トレルチとトマスとの関係についての解明を進めている。マッキンタイアに関して「研究は昨年度において成果を論文化した。 今年度はマッキンタイア研究の成果を論文「A・マッキンタイア『誰の正義?どぼ合理性?』におけるヒューム」として発表している。また、トレルチ研究については「E.トレルチ『社会教説』におけるプロテスタンティズム」として清泉女子大学人文科学研究所紀要に刊行予定である。トレルチ研究は、プロテスタント神学とトマスとの関係について扱う予定の中世哲学会大会におけるシンポジウム(2024年に開催予定)に向けての予備的な研究である。今年度は、マッキンタイア研究、トレルチ研究共にトミズムと対比的な思想を扱う部分について論じている。 聖心女子大学の加藤和哉氏を研究代表者とする科研と連動して、岩下壮一におけるトミズム受容の意味について解明する研究も進めている。日本カトリック神学会・日本カトリック教育学会においてそれぞれ岩下壮一を対象とする研究成果の発表を行った。この成果は次号のカトリック神学会誌に論文として掲載されることが決定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実績概要に示したとおり、研究成果を順調に発信することができている。コロナウィルス問題も一段落したため、資料収集・研究発表のための出張も再開している。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウィルス問題も一段落したので、可能な限り精力的に資料収集・研究発表に赴きたい。 現在のところ、中世哲学会大会におけるシンポジウムの提題、日本カトリック神学会などで研究成果の発表を予定している。また、日本倫理学会、中世哲学会などの関連諸学会に出向いて、関連する研究者と情報交換・資料収集を行いたい。 国内では京都の聖トマス学院、さらに状況が許せばバチカン等に資料収集に赴きたいと考えている。
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