Project/Area Number |
20K00091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
原 克昭 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (70318723)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 中世神道 / 近世神道 / 吉田神道 / 神話注釈 / 中世日本紀 / 神道思想史 / 吉田家 |
Outline of Research at the Start |
「神話注釈」に関する文献資料群を、中世神道活動を担った吉田家の学問体系に還元させ、「神話注釈」をひろく学問史の視座から神道思想史の俎上へと再布置させることによって、時代縦断的に中世後期から近世前期における思想環境の断続性を具体化させる。その成果として日本思想史研究の新たな視座の獲得と方法論の提唱が期待される点に、本研究の学術的意義がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中世後期から近世前期にかけて展開した吉田神道の〈家学〉と神話注釈の展開相について、文献資料学的見地から思想史的に体系化して検証することを目的とする研究である。研究実施計画に即した本年度の研究実績の概要は以下の通りである。 (1)吉田家による神話注釈の諸本系統の整理と体系化に関しては、社会状況の影響にともない実施が停滞していた資料調査について、本年度は京都方面での本格調査および国立国会図書館・国立歴史民俗博物館等における補助調査の再開に加えて、新たな調査対象として讃岐善通寺本『麗気記』に関する原本の書誌調査をふくめた本格調査に着手した。 (2)神話注釈からみた学問体系の再構築に関しては、吉田家を中心とする神話注釈文献の解読作業の継続的推進とともに、津軽の地域伝承を基調とした神社信仰や俗信にまつわる論文を発表した。また、その調査過程で得られた知見やノウハウは、津軽地域の神社の資料目録の作成、ならびに津軽寺院圏に伝播した御流神道玉水流に関する論文執筆の場面において応用的に活用させることができた。 (3)神話注釈の文脈からみた神道思想史の断続性・位相差の再検証に関しては、本研究課題の総括的成果となるが、その段階には至らなかった。従前の研究を通して獲得した中世と近世を縦貫する時代的断続性および中央と地方の信仰圏的位相差という両面の視座から立体的に再検証をはかることで、ひきつづき本研究の包括的な研究成果としてゆく所存である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、昨年度までの社会情勢に伴う関連諸機関における資料調査の遅滞を取り戻すべく各処調査を推進してきたが、所属先の学内業務の繁忙等により当初の計画に見合った本格調査には及ばなかった。その一方で、本研究の成果は徐々にではあるが立論・成稿するように努めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の次年度への期間延長により、本格調査・予備調査・補助調査にわたる調査体制を調整することで進捗状況の遅延挽回を図るとともに、本研究を通して得られた知見を包括する研究成果の集大成をめざす。
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