浮世絵から照射する日本近代美術~日本近代美術再考~
Project/Area Number |
20K00173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01060:History of arts-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka City University (2020-2021) |
Principal Investigator |
菅原 真弓 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (10449556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神内 有理 京都芸術大学, 芸術学部, 非常勤講師 (60751906)
高浜 快斗 山形県立米沢女子短期大学, その他部局等, 講師 (20869523)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 受容史 / 美術史研究 / 浮世絵 / テキストマイニング / 浮世絵研究 / 浮世絵版画 / 日本近代美術 / ジャポニスム |
Outline of Research at the Start |
日本近代における浮世絵版画受容の全容を明らかにする研究である。明治中期に終焉した浮世絵版画だが、その後の日本美術作品に与えた影響は少なくない。創作版画や新版画はもとより、日本画や洋画作品にも浮世絵受容が確認できる。しかしこれまで、近代における浮世絵受容は、個々の作品について指摘されるにとどまっていた。 本研究では、浮世絵版画からの直接受容、ジャポニスムを経た西洋絵画からの間接的受容、後の広告美術等に見られる「ジャポニスムの還流」現象としての受容、の三点から浮世絵受容の全容について明らかにする。そして浮世絵版画から日本近代美術を照射することで、日本近代美術史の問い直しを目指すものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、二度に亘り研究分担者神内との研究会、打ち合わせを行うことができた。また同じく研究分担者高浜とは、オンライン会議システムを用いて、複数回打ち合わせを持った。 本研究の柱の一つである「先行研究の可視化」(浮世絵研究の様相をテキストマイニングで解析し、これを改めて分析する)の面では、昨年度、大きな進捗があった。研究分担者・高浜との頻繁なオンライン打ち合わせを基に、まずは現在も刊行を続けている浮世絵研究専門雑誌『浮世絵芸術』(国際浮世絵学会研究誌)の創刊号(1962)から現在までの計181冊を対象に、テキストマイニングによる解析を行い(高浜)、解析結果をうけてその意味を分析した(菅原)共著論文「『浮世絵芸術』に見る浮世絵研究の動向分析ーテキストマイニングの手法を用いて」(『文化資源学ジャーナル』1号、大阪市立大学文化資源学会、2022年3月)を発表したのである。2022年度は、この成果から新たに表出した課題(主に分析抽項目の不足)を踏まえ、人文学(美術史学、浮世絵研究)と情報科学との共同研究としてさらに研究を進めるべく、代表者の所属大学による競争的資金への申請(代表者は菅原、2023年春にも新たに申請)や外部財団の競争的資金への申請(代表は分担者高浜)を行った。 一方、浮世絵受容に関する作品、作家に関する研究は、口頭発表という形で公表することができた。「近代絵画に見られる浮世絵DNA」というテーマで「浮世絵的」な構図や画面構成とをさまざまな作品から抽出し、高橋由一、橋口五葉、岸田劉生、吉川観方、そして北野恒富について考察を行った。また個々の作家の浮世絵研究とその表出、という観点もここに加えている。これらについては2023年度に論文化する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
浮世絵受容を、いくつかの項目に分類(直接的なモチーフの引用・構図に見られる影響など)して検討を進めることができていること、が一つの理由である。また、受容のあり方に関しては2021年度に発表した論文の成果によって課題も表出し、新たな分析手法の導入の検討へと進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
・浮世絵研究の経緯に関する研究:既に収集済みの文献資料に関しての分析を実施する。人文学的分析と併せ、分担者高浜との共同研究によって、テキストマイニングによる解析を実施して成果をあげる。また未収集文献資料に関しては、購入もしくは公共図書館蔵書資料を用いて、分析を行う。人文学的分析と情報科学(テキストマイニング)的解析との共同研究部分は、2023年度中に論文化し、これを投稿する(2022年度中にほぼ脱稿しており、今後投稿する)。 ・テキストマイニングによる人文学研究の可視化については、新たに本研究と関連する研究として共同研究者を別に迎え、外部研究費の取得を目指す(研究代表者の学内研究費に申請中であり、他財団への申請を準備中)。 ・作家による浮世絵研究とそれによる作品への影響に関する研究:2021年度に行った作家による浮世絵研究を詳細にまとめ、その研究と作品との関係について考察を加える。作家による浮世絵研究のあり方はさまざまであり、浮世絵収集や浮世絵の複製制作なども含まれる。それらの関係性についても考察を加え、これを論文として投稿する(学内紀要もしくは関係学会の学会誌などを想定)。 ・近代に与えた浮世絵の影響=「浮世絵DNA」についての考察:構図や画面構成などの詳細な検討によって、明文化していく。前項目と併せ、単行書としての出版を検討中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(22 results)
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[Book] 明治浮世絵師列伝2023
Author(s)
菅原 真弓
Total Pages
272
Publisher
中央公論美術出版
ISBN
4805515023
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