日本におけるピアノの遠隔教育に関する基礎研究―メディア環境にともなう変容と実態―
Project/Area Number |
20K00252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長岡 功 岡山大学, 教育学域, 教授 (50217973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 浩基 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (50322219)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 足羽章 / ピアノ教育 / 安藤仁一郎 / 遠隔地 / ピアノ / 遠隔教育 / オンラインレッスン / 通信教育 / 対面指導 |
Outline of Research at the Start |
日本におけるピアノの遠隔教育について,メディア環境の変容にともなう史的変遷とその実態を明らかにしようとするものである。本研究では「遠隔教育」について,ICT等を用いた同時双方向型のもののみを指すのではなく,教材の郵送や放送の利用等による「通信教育」も含める。多くの分野で遠隔教育への関心が高まっている今,日本のピアノの遠隔教育の課題と可能性を考察することで,ピアノの学習機会の格差を解消する糸口を見いだすことが期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
依然コロナ禍の影響により,資料収集にさまざまな制限があるなかで,研究代表者・分担者それぞれ可能な範囲で進捗を図った。 第一に「ピアノの遠隔教育(通信教育を含む)とメディアの相関の史的変遷」については,引き続き足羽章の業績に着目し作業を行った。鳥取童謡おもちゃ館「わらべ館」(鳥取市)所蔵の足羽の遺品から,足羽が手がけたと思われる遠隔教育に関わるピアノ教育用の各種教材について調査を行った。その成果については,同館の研究情報誌『音夢』第17号で,研究代表者が論考「ピアノ教則レコードと足羽章―わらべ館所蔵足羽章関連資料の調査より」を,研究分担者が資料紹介「渡辺康子氏寄贈による『わらべ館所蔵足羽章関連資料』の調査について」をそれぞれ発表した。 第二に「NHK教育テレビ番組『ピアノのおけいこ』にみるピアノの遠隔教育の検証」については,上記第一の調査に派生し,わらべ館所蔵足羽章関連資料のなかに,「ピアノのおけいこ」に関する特筆すべき資料が見つかった。足羽章がディレクターとして,小林仁氏担当のシリーズをレコード化する作業に携わった際の録音メモである。次年度に具体的な分析を行いたい。 第三に「ピアノの遠隔教育の効果と限界─対面及び遠隔地移動レッスン志向の現実」では,引き続き遠隔地移動レッスンを展開した安藤仁一郎について資料・情報収集を行った。これらの調査結果や分析については,2023年11月に安藤ゆかりの長野県安曇野市でシンポジウムを開催し報告する予定で,その準備作業に着手した。 第四の「ICTを用いたピアノの遠隔教育の現状」については,次年度早々に海外の先進的な事例として,研究代表者がドイツ・フライブルグ音楽大学他で資料・情報収集を行う予定である。そのための準備を含め,先方との事前折衝等を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響で,当初予定していた国内,海外での資料収集,調査で実現できなかったものが多い。特に,高齢の資料・情報提供者からの聞き取り調査は,感染状況に応じて見合わせたケースもあった。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー等の調査を必須とする本研究において、コロナ禍の影響は大きいものであった。が、渡航制限の緩和や5月8日以降の感染法上の5類への引き下げにより状況は改善すると思われるので、これまで実現できなかったものを含め、ピッチを上げて研究を推進していく予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)