Project/Area Number |
20K00279
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01080:Sociology of science, history of science and technology-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
北島 雄一郎 日本大学, 生産工学部, 教授 (40582466)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 構造実在論 / カッシーラー / 文脈依存性 / 量子論理 / トポス量子論 / 量子論 / 粒子 / 対称性 |
Outline of Research at the Start |
量子論における粒子の概念は複数存在していると考えられる。例えば,フォック空間において個数作用素が定義されるが,これは名前の通り粒子の個数に関わる。一方,粒子を有界な時空領域にのみ存在する対象と考えることもある。つまり,粒子を考えるとき,個数に注目する場合や有界な時空領域に注目する場合がある。 本研究では,粒子的な現象に関わる変換に注目し,その変換の不変性という統一的な観点から粒子を捉えることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
科学哲学におけるテーマとして、科学的実在論がある。科学的実在論とは、我々が直接観測できないものが我々とは独立に存在し、科学理論はそれを記述しているという立場である。科学的実在論の中の一つの立場である構造実在論は、科学理論は世界の構造を記述していると考える。 構造実在論は科学的実在論の立場の一つであり、科学理論は物理的対象の性質を記述しているのではなく、世界の構造を記述しているのであると考える。構造実在論はさらに認識的構造実在論と存在的構造実在論の二つに分けられる。認識的構造実在論は、構造を構成する対象は知ることができないと考えるのに対して、存在的構造実在論は存在論的に電子などの対象より構造が先行すると考える。 構造実在論は20世紀の後半に現れた立場であるが、20世紀前半のカッシーラーの立場が存在的構造実在論と親和性があると指摘されることがある。今年度は存在的構造実在論の立場からカッシーラーの『実体概念と関数概念』『現代物理学における決定論と非決定論』を検討し、カッシーラーと存在的構造実在論の違いを検討した。両者には、以下の二つの違いがあると考えられる。 カッシーラーによれば、物理学の命題は測定命題、法則命題、原理命題の三つの命題に分類され、どの命題も重要視される。一方、この分類に従うと存在的構造実在論は法則命題と原理命題にしか注目していない。このように、測定命題の扱いが一つめの違いである。カッシーラーは存在的構造実在論と同様に構造に言及している。しかし、存在的構造実在論が世界の構造にコミットしているのに対して、カッシーラーが考える構造は経験の構造である。両者が考える構造の違いが二つめの違いである。 このように今年度は、カッシーラーと存在的構造実在論の違いを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、量子論における粒子の概念を構造という観点から考察することを試みた。その目的のため、存在論的構造実在論とその先駆者としてみられることもあるカッシーラーに着目した。 この研究は前年度までの研究の方向性と少し異なり、研究遂行に時間がかかった。そのため、研究成果を論文という形で公表することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は存在的構造実在論とカッシーラーに注目し、構造という観点から粒子の概念を考察した。 今後はこの考察を踏まえて、カッシーラーが重要視し現代物理学においても重要な役割を果たしている対称性の観点から粒子という概念を考察していきたい。
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