Project/Area Number |
20K00281
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01080:Sociology of science, history of science and technology-related
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
小林 和夫 創価大学, 文学部, 教授 (00546129)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 科学社会学 / 戦時科学史 / 軍産学複合体 / 医療 / 衛生 / 日本占領期 / ジャワ / 薬用植物 / 科学知と占領 / 医療・衛生 / ジャワ医事奉公会 / 規那 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,日本占領期ジャワにおける軍産学複合体の形成過程と相互作用を明らかにすることを目的とする.このため,本研究では,医療・衛生という科学知が日本占領期ジャワで軍産学複合体を形成したと措定し,マラリアに薬効がある薬用植物・規那(キナ)に焦点をあてて考察する.
本研究の具体的な課題は,①戦前期における規那をめぐる軍産学複合体形成の萌芽,②規那栽培と日本企業,③ジャワ軍政における衛生・医療政策と規那,④ジャワ医事奉公会と薬草活用委員会―以上4点の分析である.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,日本占領期ジャワにおける軍産学複合体の形成過程と相互作用を明らかにする.このため,本研究では,医療・衛生という科学知が日本占領期のジャワで軍産学複合体を形成したと措定する.そして,本研究では,医療・衛生の科学知の具体例として,マラリアに薬効がある薬用植物・規那(キナ)に焦点をあてて考察する. 本研究の具体的な課題は,①戦前期における規那をめぐる軍産学複合体形成の萌芽,②規那栽培と日本企業,③ジャワ軍政における衛生・医療政策と規那,④ジャワ医事奉公会と薬草活用委員会―以上4点の分析である. 2023年度は,本採択課題の研究で初めてオランダとインドネシアでの資料調査を行うことができた。しかし、研究計画では年度2回ずつの渡航を計画していたが、航空券および宿泊代の高騰のため、予定していた研究課題で重要な位置を占める「オランダの倫理政策以降の蘭領東インド政庁の医療・衛生政策と規那に関する研究」を進める十分な史資料を収集することはできなかった. 以上の理由から,2023年度は,2021~2022年度に引き続き、「南方科学」の形成に関する研究を行った。具体的には「南方科学」の具現化構想、「南方科学」形成の背景、南方科学委員会の設立過程に関する研究を行い,日本科学史学会、戦争社会学研究会、日本社会学会、東南アジア学会で口頭発表を行った.おもな史資料としては,インターライブラリーローンを活用した. 2024年度は、研究費の残額が少額のため、インターライブラリーローンと国立国会図書館を利用して本研究課題の関連史資料の収集を行いたい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は,本採択課題の研究で初めてオランダとインドネシアでの資料調査を行うことができた。しかし、研究計画では年度2回ずつの渡航を計画していたが、航空券および宿泊代の高騰のため、予定していた研究課題で重要な位置を占める「オランダの倫理政策以降の蘭領東インド政庁の医療・衛生政策と規那に関する研究」を進める十分な史資料を収集することはできなかった. このため,2023年度は2021~2022年度に引き続き研究計画を変更して,「南方科学」の形成に関する研究―具体的には「南方科学」の具現化構想、「南方科学」形成の背景、南方科学委員会の設立過程に関する研究に力点を置き,日本科学史学会,戦争社会学研究会,日本社会学会,東南アジア学会で研究発表を行った. 以上が本研究課題の2023年度の進捗状況を「やや遅れている」と自己点検で評価する理由である.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,2021~2023年度に引き続き,「南方科学」の形成に関する研究をさらに進め、日本科学史学会,日本社会学会,東南アジア学会の研究大会での口頭発表や論文作成につなげたい.
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