Project/Area Number |
20K00307
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | Matsuyama Shinonome College |
Principal Investigator |
松井 忍 松山東雲女子大学, 人文科学部, 名誉教授 (70352094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩崎 俊彦 高知大学, 教育研究部総合科学系地域協働教育学部門, 特任教授 (20319916)
小林 孔 大阪城南女子短期大学, その他部局等, 講師(移行) (60280038)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 地域の文化資源 / 日常的な俳諧の楽しみ / 女性に広がる和歌の嗜み / 星加文庫 / 俳諧資料翻字 / 綿屋文庫俳書調査 / 寛延から安永期の伊予俳人 / 木村牧雨一族と淡々流 / 幕末期伊予俳人 / 日常の営みとしての俳諧 / 星加文庫資料 / 近世伊予俳諧 / 子規への連続性 / 地域文化圏の形成 |
Outline of Research at the Start |
松山市立子規記念博物館に所蔵されている星加文庫には、近世伊予の貴重な俳諧資料が多くまとめられている。これらの資料からは、日常的に俳諧を楽しんだ江戸時代の人々の生の情報を探ることができる。本研究は、これらの資料の調査・分析を通して、俳人相互の交流、中央の俳人との密接な関わりを解明することで、伊予俳諧の全容を明らかにしようとするものである。 2020年度から3年間、資料の分析、調査を行い、2023・24年度で星加文庫の詳細な目録を作成する計画である。2024年度は、公開シンポジウムを開催し、研究成果の報告と当文庫の高い価値の周知に努める。完成した目録は、子規記念博物館などでの活用が予定されている。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、星加文庫調査を5回実施し、俳諧等の資料の翻刻集をまとめた。また、星加文庫資料に関連する資料として、小松温芳図書館所蔵の長谷部映門・菊圃関係の資料や伊予史談会所蔵の石原家文書の内、菊圃の書簡についても調査・翻刻した。これによって、特に天保期の伊予俳人同士の交流や上方や江戸の俳人とのかかわりなどを時代の流れに置いて確認することが出来たことは大きな成果と言えよう。翻刻集は、資料点数290点、130ページの冊子として10冊印刷した。今回翻刻した資料は、一紙やこより綴じなどのものが多く、翻刻をまとめたことで資料利用の便宜を図ることができた。 天理図書館綿屋文庫の調査は、1回しか実施できなかったが、宝暦期の調査をほぼ終えることが出来た。国会図書館の調査を実施し、星加文庫資料に登場する俳人と近江の俳人との交流を確認することが出来た。伊予という一地域にとどまらない地方俳人の活動を垣間見ることが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最初の2年間の遅れを取り戻すべく、昨年度に引き続き調査回数を増やしたことで、おおむね順調に進展することが出来た。最終年度のまとめとして予定しているシンポジウムについても、それぞれテーマを確認したうえで準備に入っているため、順調に成果をあげることが見込める。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、星加文庫目録の完成稿の作成とシンポジウムの各自の発表内容を論文にまとめ、本年度作成した翻刻集とあわせて最終報告書をまとめる。これによって伊予俳諧への関心を高め、研究の進展に資するものとしたい。シンポジウムでは、一般の人々にも関心を持ってもらえるよう、わかりやすく工夫し、子規以前の松山の文化的伝統についての知識を広めるよう努める。埋れた資料の発掘にもつながるものと期待できる。
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