Project/Area Number |
20K00373
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02020:Chinese literature-related
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
牧野 格子 國學院大學, 文学部, 准教授 (10459000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 めぐみ お茶の水女子大学, 文教育学部, アカデミック・アシスタント (40711354)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 中国文学 / 中国近現代文学 / 中国近現代史 / 謝冰心 / 呉文藻 / 思想改造 / 反右派闘争 / 文化大革命 / 中国現代文学 / 思想改造教育 / 洗脳 |
Outline of Research at the Start |
最近発見された謝冰心・呉文藻の私的日記から、本研究では1950年代~70年代に絞り、この時期に謝冰心・呉文藻等、中国の知識人に対し行われた思想改造教育の内容と1950年代~70年代の謝冰心文学作品に現れるその影響などを明らかにする。日記の閲覧、解読を経て、以下の問いを設定し、研究を進めていく。 1、謝冰心と呉文藻が受けた思想改造教育とは如何なるものであったか。 2、思想改造教育は、謝冰心文学に如何なる影響をもたらしたか。 3、呉文藻はなぜ右派に認定され、謝冰心はなぜ認定されなかったか。 4、1950年代からの日中友好運動において謝冰心は如何なる役割を担っていたのか。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度も現地調査をし、旅費を執行する予定であったが、中国政府による日本人に対するビザ発行制限のため、出発予定日までに観光ビザを取得することができず、現地へ行くことができなかった。新たな資料閲覧は叶わず、またネイティブの研究補助者を見つけることができなかったが、すでに持っている資料メモに基づき、ほぼ単独、自力で日記の解読を進めていった。 昨年度に引き続き、謝冰心の日記に記された著名人による講演のメモ、呉文藻の学習日記などを巡って、解読、調査を進めていき、新中国建国から反右派闘争、大躍進にまで至る中国知識人の実態を明らかにしたいと考えている。 また同資料を扱った劉嶸著『《冰心日記》研究』(中国社会科学出版社)が昨年8月中国で出版された。本書は当該日記資料の総論である。よって、本研究が目指す学習日記などの詳細部分にまでは言及がなされていない。また、謝冰心・呉文藻への直接の言及はないが、呉辰著『1950年代中国文学生態研究――以作家書信、日記為中心』(東方出版中心)も昨年9月に出版され、同時期作家の日記研究について大いに示唆を与える先行研究である。 本書を参考にしながら、周恩来など著名人による講演のメモ、紅楼夢批判についてのメモ、資本主義の萌芽論争などを中心に解読、調査を進め、成果を出したいと計画している。また昨年度行った国際シンポジウムの内容をまとめ、冊子を作成し、今後の研究に役立てたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度もビザ申請の問題で、中国への渡航が実現できなかった。来年度は現地での資料閲覧と調査を実施し、それがかなわなければ、残ったメモを基に解読・翻訳を進め、研究をさらに進めたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、現地での資料閲覧、調査を実現し、さらに日記の解読を進めていく。昨年方策に掲げた研究代表者の研究論文執筆、2023年2月に開いたシンポジウムの資料集も作成については、まだ実現していないため、ぜひ実現したいと考えている。
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