Project/Area Number |
20K00672
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02080:English linguistics-related
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
前川 貴史 龍谷大学, 社会学部, 教授 (50461687)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 名詞句 / 数詞 / 冠詞 / 数量名詞 / 統語論 / HPSG / 名詞 |
Outline of Research at the Start |
制約に基づく言語理論である Head-Driven Phrase Structure Grammar (HPSG) の枠組みによって、数詞と名詞が結合する英語の名詞句の特質を明らかにする。数詞と主要部名詞だけではなく、限定詞や形容詞など他の名詞句内の要素との関係をも視野に入れつつ、名詞句構造の統語的・形態的性質を全般的に議論する。また、Minimalism/Principles and Parameters 理論などの他の言語理論によっては捉えられない言語現象を、HPSG の枠組みでは一般性を損なうことなく説明できるということを示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、制約に基づく言語理論である Head-Driven Phrase Structure Grammar (HPSG) の枠組みによって、数詞と名詞が結合する英語の名詞句の特質を明らかにするものである。限定詞や形容詞など他の名詞句内の要素との関係をも視野に入れ、名詞句構造の性質を全般的に議論する。2023年度に実施した研究のうち、本研究に関わるものには次の2点がある。 第1に、a beautiful three weeks などのように、[冠詞+形容詞+数詞+複数名詞]という構造を持つAANN構造に焦点を当て、複数形名詞と不定冠詞の共起に対し、英語学習者の理解しやすい説明を模索する研究を行った。まず、複数のものを一つのグループとして捉えて単数で表現する「複数の統合化」という現象によってAANN構造での不定冠詞の生起を動機づける有力な考え方がある。しかし本論では、統合化とAANN構造の不定冠詞とは切り離して考えるべきであると考え、AANN構造の不定冠詞は、数詞/不定冠詞anの複数形から発達したという、歴史的経緯による説明が有効であることを主張した。 第2の研究は、a lot of students など、[N1+of+N2] の形式を持つ疑似部分構造についてのものである。この構造はlotやnumberなどの数量名詞がN1として用いられた場合、それらの名詞が主要部となる。また、of + N2は前置詞句を形成し、数量名詞の補部となる。この分析によって、of + N2の関係詞化が可能であることや、複数的意味を持つにも関わらず不定冠詞が生起することが説明できる。また、数量名詞の語彙情報内で主要部と補部がINDEX素性の値を共有するよう指定することによって、主語として用いられた際の動詞との数の一致形態を捉えることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍によって科研費による前課題の進行が遅れ,それにともなって本研究課題の開始が大幅に遅れたことにより,進捗は当初の予定よりも全体的に遅れている。しかし、2023年度のみに限ると、概ね順調に進行したと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
英語やその他の関連する言語の統語論・形態論・意味論関係の研究や HPSG 理論における文献の調査を行う。また,British National CorpusやThe Corpus of Contemporary American English などの大規模コーパスを利用することで、広範囲のデータの収集を行う。さらに、ペーパーバックなどからの手作業によるデータ収集も同時に行う。各種研究会や学会での口頭発表や,学術雑誌への論文の公表などによって成果を発表する。
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