異文化間の話し合いにおける参加者の変容プロセスの解明―対話能力の育成を目指して
Project/Area Number |
20K00715
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02090:Japanese language education-related
|
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
森本 郁代 関西学院大学, 法学部, 教授 (40434881)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 洋 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40293245)
柳田 直美 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (60635291)
嶋津 百代 関西大学, 外国語学部, 教授 (90756868)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 対話能力 / 異文化コミュニケーション / 話し合い / 異文化間コミュニケーション |
Outline of Research at the Start |
本研究は、異なる文化的背景を持つ参加者による話し合いにおいて、相互理解と学習の深化を促す対話のプロセスを明らかにし、文化を越えた対話能力の育成のためのプログラムの開発に必要な実証的知見を得ることを目的とする。対話とは、意見や価値観のすり合わせであり、対話能力は、異文化に対するステレオタイプ的な見方を脱し、自他に対する見方や信念、価値判断、意味付けを変容させ相互理解を深化させる変容的学習のプロセスを通して育成される。本研究では、①対話における変容的学習のメカニズムの解明と、②話し合いにおいて、自他に対する見方や信念、意味付けに対する批判的省察を促し変容的学習を起こす教育的介入の方法の検討を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、異なる文化的背景を持つ参加者による話し合いにおいて、相互理解と学習の深化を促す対話のプロセスを明らかにし、文化を超えた対話能力の育成のためのプログラムの開発に必要な実証的な知見を得ることである。 2023年度は、これまでに収録した異文化間の話し合いのデータおよびインタビューデータの分析を中心に行った。まず、2021年度に収録した問題解決型の話し合いに参加した文化背景の異なる大学(院)生が、議論中にどのような違和感や葛藤を経験し、それが自身の参加行動にいかに影響したのかを探究した。 さらに、日中韓の学生3人による別の7グループによる、社会課題の解決策を議論する話し合いでは、異文化出身の学生たちの話し合いの分析を通して、異文化性が相互行為においてどのように立ち現れ、それが相互行為にどの様な帰結をもたらしているのかを分析した。 以上の結果から、多文化共生の鍵となる異文化間コミュニケーションにおいて、参加者は多様なアインデンティティで臨んでいると同時に、日本社会に浸透する「外国人」や「上下関係」、「言語」に関するイデオロギーからも影響を受けていることが判明した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は研究代表者が9月より在外研究に従事しているため、研究分担者らとのミーティングや研究会の開催の調整がやや難しくなり、分析の進捗に影響した。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究代表者が8月末に帰国するため、時差の影響がなくなり、以前と同じペースでの研究会や打ち合わせを企画している。また、研究代表者および分担者、研究協力者のほとんどが8月に開催される国際日本語教育研究大会に参加して本研究に関連する成果を発表する予定であり、そこで対面での打ち合わせを行い、9月以降の研究会および打ち合わせのアジェンダを決定する予定である。
|
Report
(4 results)
Research Products
(56 results)