Project/Area Number |
20K00755
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
小室 夕里 中央大学, 法学部, 教授 (50407863)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 英和辞典 / 英語辞書学 / 辞書編纂 / 学習英和辞典 / インタビュー調査 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本の学習英和辞典の歴史において特筆すべき3つの辞書の編纂に携わった編集者を主な対象としてインタビュー調査を行い、無形の財産をデジタル化して記録保存をする。 特に、(1) 辞書編纂の応用言語学としての側面のみならず、英語教育や科学技術の発達を反映する社会史・文化史的記録としての価値、(2) 次世代英和辞典編 纂への知見の継承、(3) 他言語の二言語辞書編纂への学術的貢献、について聞き取りを行う。聞き取り調査内容をまとめたものは、研究発表やシンポジウムなどにて随時公表をしていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
学習英和辞典の編纂や研究に長年携わってこられた5名の先生方にインタヴューを実施した。八木克正先生は、小西友七が築いた語法研究を特徴とする辞書学の系譜で、伝統的な語法研究と英和辞典が受け継ぐ誤った記述がどこに由来し、それをどのように正されてきたか、神戸外国語大学における辞書編纂の伝統についてを伺うことができた。また、執筆者、そして編集主幹という異なる立場で辞書編纂に関わる際に重要になる事柄についても知ることができた。磐崎弘貞先生は、長く中立的な立場で英和・和英辞典の研究を進めてこられたが、その知見とともに、よりわかりやすい辞書の編集に携わられたご経験を伺った。外国語学部ではなく、教育学部ご出身で、より教育学的視点が強く、辞書の改訂方針にも反映されていた。中邑光男先生からは、神戸外大の流れを汲むもののより新しい形での辞書編纂との関わり方、出版社との協働について詳しいお話をいただいた。浅田幸喜先生は、東京外国語大学にて育まれた辞書の伝統を受け継ぐ方で、研究社、三省堂と東京外大と強い繋がりのある出版社での仕事について伺うことができた。村田先生からは、辞書編纂についてのみならず、英和・和英辞典の発達の下地となる学会における人的交流がどのように生まれ、活性し、辞書学の発展に寄与して行ったのかを知ることができた。全体として、東西の外国語大学で、辞書編纂に精力的に取り組んでいた編者を中心に弟子が育っていった様子と、その流れの中に直接的に身を置いていなかった者も、研究会等における人的交流が活発になるに従って、新たな形で辞書編纂に携わっていく様子をより具体的に理解することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまででもっとも多い5名の方についてインタヴューを行い、まとめることができたので、おおむね順調と言える。ただし、個々のインタヴューからわかったことをまとめるには、異なる辞書に携わるより多くの方に話を伺う必要や、より詳細に背景を調査する必要があり、その点、もう少し進捗があるとよかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も引き続き、編者、執筆者、編集者の方々へのインタヴューを実施する。なるべく異なる出版社、異なるタイトルの辞書、同じ辞書でも異なる立場から編纂に携わった方のお話を伺い、より多角的に当時の辞書編纂のあり方を分析できるようにする。
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