日本人英語学習者の文産出時の統語処理:累積的な統語的プライミング効果の観点から
Project/Area Number |
20K00832
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
濱田 真由 神戸大学, 大学教育推進機構, 助教 (40828696)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横川 博一 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (50340427)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 統語的プライミング効果 / インプット / 累積的効果 / 第二言語産出 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、日本人英語学習者を対象に、文完成課題および絵描写課題を用いて、統語的プライミング効果の(1)累積性、(2)累積的効果の持続性、(3)産出課題間での転移の観点から検証する。この実験は、日本人英語学習者をはじめとする外国語学習者は、英語母語話者と同様の学習プロセスを経て統語知識の学習を行っているのかについて明らかにするものである。また、第二言語・外国語の音声および文字コミュニケーションにおける話者の統語構造の検索・引き出しの自動化を目指す研究および教育の発展に寄与するものである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本人英語学習者を対象に、文完成課題および絵描写課題を用いて、統語的プライミング効果の(1)累積性、(2)累積的効果の持続性、(3)産出課題間での転移の観点から検証する。この実験は、日本人英語学習者をはじめとする外国語学習者は、英語母語話者と同様の学習プロセスを経て統語知識の学習を行っているのかについて、明らかにするものである。また、第二言語・外国語の音声および文字コミュニケーションにおける話者の統語構造の検索・引き出しの自動化を目指す研究および教育の発展に寄与するものである。 令和5年度は、日本人英語学習者を対象に、文字・音声によるプライム提示・ターゲット産出による文完成課題・絵描写課題を用い、統語的プライミング効果の(2)累積的効果の持続性、(3)産出課題間での転移について調査を行うため、先行研究を基に、実験計画の検討を行い実験手法などを決定し、実験刺激文の作成、また、心理言語学的実験で使用する実験ファイルの作成を行った。令和6年度中にデータ収集・分析、および、これらの結果について学会・研究会で発表を行い、学術論文としても公刊する予定である。 また、統語的プライミング効果の(2)累積的効果の持続性について、日本人英語学習者を対象に、学習者の脳内に文法項目がどのように定着し統語産出能力が発達していくのかを検証するため、目標文法項目の使用を暗示的に促進する統語的プライミング手法を利用したスピーキング活動を実施し、項目使用頻度・使用の正確性に与える影響について調査を行った。その結果、活動により持続的に既習の目標文法項目に潜在的に接触していくことによって、項目使用頻度・正確性が向上し、累積的なプライミング効果が見られたことから、学習者の文法項目の知識が宣言的知識から手続き的知識に移行したことが明らかとなった。これらの結果については、研究会で発表を行い、学術論文としても公刊した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、先行研究に基づいた実験刺激文の作成・実験実施・データ分析を行う計画であったが、新型コロナウイルス感染拡大により、実験手法および実験実施期間の再度の検討が必要となったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、心理言語学的実験のために作成した刺激文・実験ファイルを用い、対面で、日本人大学生を対象に文完成課題・絵描写課題を用いて実験の実施・実験データの集積および分析を行い、異なる産出モダリティを用いた課題間での統語的プライミング効果の転移について検証を行う。得られた結果に基づき、総合的考察を行い、報告書にまとめる。また、これらの結果は学会および研究会で発表を行い、学術論文としても公刊する。
|
Report
(4 results)
Research Products
(6 results)