オランダ植民地期インドネシアのバティック産業と地域社会
Project/Area Number |
20K01013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03030:History of Asia and Africa-related
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
赤崎 雄一 和歌山工業高等専門学校, 総合教育科, 教授 (10342536)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2021: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | バティック / インドネシア / 綿織物 / 蘭領東インド |
Outline of Research at the Start |
バティックに関する研究はその芸術性の高さに注目した文化的な研究が中心であり、歴史的な研究、特にオランダ植民地期については十分な関心が寄せられていない。本研究では世界市場の動向、地域的差異を重視しながら、新たなバティック産業に関する歴史像を提示したい。 バティック産業は植民地時期から現代まで「民族産業」として評価されている。ヨーロッパ、日本産綿製品が大量に流入する中、いかにして自国の伝統的産業が守られ、地域の重要な産業とみられるようになったのかという問題を検討することは、インドネシア研究の中で極めて重要なことであると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、オランダ植民地期インドネシアのバティック(ロウケツ染め)産業に関する先駆的な歴史研究である。世界市場との関わり、生産地の地域的差異を重視しながら、新たなバティック産業に関する歴史像を提示することをその目的としている。具体的には、第一に、ジャワ島中部、北海岸地域のバティック産業の成長を他地域と比較しながらその地域性を踏まえて検討する。第二に、それぞれの地域のバティック企業と労働者との雇用関係に注目し、バティック企業の動向が地域社会にどのように影響したのかという問題を検討する。第三に、バティック産業と地域経済の状況からオランダ植民地政庁がどのような政策をとり、それが地域社会にどのように影響したのかという問題を検討することである。 当初に計画していたオランダ・インドネシアでの文献資料調査が新型コロナウィルス感染症の流行のため、初年度、2年度と実施できなかった。そのため、ネット上で公開されているオランダ語の資料、日本国内にある外交官資料・雑誌類を収集し、これまで収集した資料と合わせて分析した。その成果は、論文『世界恐慌期インドネシアのバティック産業』に表すことができた。3年度末にようやくインドネシアでの文献資料調査を行うことができた。ジャカルタなど3都市を訪問し、国立図書館での文献調査の他に、バティック生産地域、旧企業家の邸宅、博物館、資料館などを見学することができた。最終年度である4年度、オランダで資料調査を行うことができた。王立文書館、ライデン大学図書館で多くの文献を目にすることができた。現在、収集した史料の分析を行っている。できるだけ早く論文にして報告したいと考えている。
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Report
(4 results)
Research Products
(1 results)