Project/Area Number |
20K01087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03050:Archaeology-related
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Research Institution | Kyushu Historical Museum |
Principal Investigator |
森井 啓次 九州歴史資料館, 文化財企画推進室, 研究員(移行) (10446883)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 考古学 / 近代遺跡 / 戦争遺跡 / 軍事に関する遺跡 / 掩体 / 日本考古学 |
Outline of Research at the Start |
戦後70年以上が経過し、戦争を体験した人々の記憶や生の声が失われるのと同じく、戦争の記憶をとどめる、いわゆる「戦争遺跡」もまた姿を消しつつある。 本研究においては、戦争遺跡の中でも比較的遺構が現存している軍が使用した北部九州地域における飛行場及び関連施設(主として「航空機用掩体」)を研究の主となる素材として取り上げる。分布と現状について文献及び現地踏査により資料を収集し、現存状況等を把握した上で基礎的な考察を行う。現状での活用事例も参考にしながら、戦争遺跡の保存と活用についての研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度はこれまでの研究について整理し、成果の公開に備えるとともに、現地調査を継続して研究内容の深化に努めた。福岡県内においては陸軍の航空機用掩体の現存例は少なく、大刀洗北飛行場1基と芦屋飛行場に数基が残るに過ぎない。ただし、芦屋飛行場については現在も航空自衛隊芦屋基地の内部にあり、通常は見学する事ができない。令和5年度には実見することができなかったが、現存している事が確認されているため、最終年度となる令和6年度に外観調査が可能か確認する。
現地調査は九州外の実例を確認するため、陸軍調布飛行場例の現地調査を実施した。現存4例の内、内部まで見学ができたものは1例のみ(白糸台掩体)であり、かつ本来の地盤面から埋められているため完全な形を見ることはできなかったが、内側天井面の詳細観察をする事ができ、陸軍での典型的な構造及び海軍例のとの違いを再確認した。陸軍例は海軍と異なり構造のバリエーションが少ないが、基本的に陸軍では海軍のような型枠を用いないことに起因していると想定する。この点は最終年度に調査例を更に増やして確認したい。
成果の公開に関しては、当初から予定していた通りパネル展示を実施する事とし、12月5日から令和6年3月10日まで九州歴史資料館において「九州の航空機用掩体」と題したパネル展示を実施し、研究成果の一部を広く公開した。パネルは22枚で構成し、航空機用掩体の概説、種類、構築法、九州内での現存例を説明した上で現在一般に公開、ないしは見学が可能な掩体について写真パネルを用いて紹介した。航空基地の施設概要から多くの見学者に閲覧していただくとともに、掩体を研究している学生らとも情報交換を行う等、有益な機会を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
通常業務が多忙であり、現地調査については十分に実施できなかったが、当初より開催を予定していた調査成果の展示である「九州の航空機用掩体」展を九州歴史資料館にて実施し、成果の公開を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は調査最終年度である。現地調査を継続して実施するとともにこれまでの研究成果をまとめ、冊子を作成する予定である。 また、研究成果の一部として、戦争遺跡や空港に関連した原稿を雑誌に複数本投稿予定である。
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