地域の持続可能性のための都市施設の博物館的機能のあり方に関する研究
Project/Area Number |
20K01126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03070:Museology-related
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
堀江 典子 佛教大学, 社会学部, 教授 (70455484)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 都市施設 / 博物館的機能 / 消防施設 / 生活者教育 / 記憶継承 / 持続可能性 / 地域愛着 / 持続性評価 |
Outline of Research at the Start |
人口減少が進むなか、地域の存続は喫緊の課題である。地域は諸活動を支えるインフラである都市施設がなければ維持できない。都市施設は本来の機能に加えて教育的な取り組みを中心とした博物館的機能を通しても地域の持続性向上に貢献している。しかし、そのような諸活動は現状では評価対象とされていない。そこで本研究では、都市施設の博物館的機能の現状をアンケート調査によって把握するとともに、事例分析によって持続性指標データとの関係の有意性を確認し、都市施設の博物館機能と地域の持続性との関係を明らかにする。それによって持続性指標による評価を可能にし、取り組みの充実につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度においても新型コロナウィルス感染症の影響により研究活動に少なからず影響があったため、年度前半においては文献調査が中心となった。 文献調査においては、都市施設の博物館的機能を充実させるために不可避な課題である体制づくりと資金調達の観点から、多様な主体の関与を念頭に、パブリックアートと企業メセナに注目した。パブリックアートについては、(公財)日本交通文化協会による作品設置場所が空港・駅・商業施設・公園をはじめとする様々な公共建築や公共空間であること、地域の歴史文化に立脚する作品が多く不特定多数の人々に地域の価値や記憶を伝えていることを示し、諸外国の事例からも一定割合の予算がアートに充当されるシステムが整えば、それによって都市施設の博物館的機能を充実あるいは付加できる可能性が大きいと考える。また、企業メセナについては(公社)企業メセナ協議会のデータをもとに、地域との関係重視が進んでいる傾向を見出し、企業メセナによって地域における博物館的機能の充実を図れる可能性について考察した。 年度後半においては、徐々に各方面における催し等が再開されるようになってきたことから、消防施設における博物館的機能の現状を把握する調査に着手した。全国の消防本部への郵送によるアンケート調査を実施することとし、消防本部のリストアップ(全国で725箇所)、調査項目の検討、調査票の作成を行い、2023年2~3月にかけて調査票の送付、及び回収を行った。その結果、477箇所の消防本部より回答があり、回答率は65.8%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響により、博物館的な取り組みを行っていた都市施設の多くが、展示教育やイベントを通した楽しみ(娯楽)の提供を見合わせる状況が続いていたため、現地調査やアンケート調査による取り組みの現状把握を行うことが適切ではない、あるいは実施しても適切な現状把握ができないと判断せざるを得なかった。 2022年度後半になって、ようやく徐々に各方面で催し等が再開されるようになってきたことから、アンケート調査による消防施設における博物館的な取り組みの現状の把握に着手することができるようになった。 これらの理由から、当初の研究計画からは遅れていると言わざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度末に実施したアンケート調査について、回答の入力、集計、分析を進め、消防施設における博物館的機能の現状を明らかにするとともに課題を抽出する。また、その結果を、地域の持続可能性に関する指標と照らし合わせて、関係性を見出したいと考えている。 なお、アンケート調査の集計結果については、回答していただいた各消防本部へフィードバックすることとしており、それによって各現場での取り組みの参考にしてもらうことを期待している。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)