Project/Area Number |
20K01126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03070:Museology-related
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
堀江 典子 佛教大学, 社会学部, 教授 (70455484)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 博物館的機能 / 都市施設 / 消防施設 / 生活者教育 / 記憶継承 / 持続可能性 / 地域愛着 / 持続性評価 |
Outline of Research at the Start |
人口減少が進むなか、地域の存続は喫緊の課題である。地域は諸活動を支えるインフラである都市施設がなければ維持できない。都市施設は本来の機能に加えて教育的な取り組みを中心とした博物館的機能を通しても地域の持続性向上に貢献している。しかし、そのような諸活動は現状では評価対象とされていない。そこで本研究では、都市施設の博物館的機能の現状をアンケート調査によって把握するとともに、事例分析によって持続性指標データとの関係の有意性を確認し、都市施設の博物館機能と地域の持続性との関係を明らかにする。それによって持続性指標による評価を可能にし、取り組みの充実につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度末に全国の消防本部へ送付した「都市施設の博物館的機能に関するアンケート調査 第Ⅲ期調査(消防施設調査)」の回答を回収し、入力作業、集計、分析を行った。送付した725箇所のうち477箇所から回答をいただき(回収率65.3%)、そのうち313箇所(65.6%)の消防本部が、地域において博物館的と言える役割を担っていることを確認した。博物館的な取り組みが行われている施設としては、特化した施設が47箇所(9.9%)、消防本部が170箇所(35.6%)、消防署が164箇所(34.4%)で行われている。また、種類としては、取集保存に関しては135箇所(28.3%)、調査研究に関しては43箇所(0.9%)、展示教育に関しては280箇所(58.7%)、楽しみ(娯楽)に関しては233箇所(46.8%)で何らかの取り組みがある。他機関との協力や連携関係がある消防施設は149箇所(31.2%)であった。さらに、337箇所(70.6%)が消防活動への理解促進や防災教育などのために取り組みが必要としている一方で、313箇所(65.6%)が予算や体制、施設規模をはじめ何らかの課題を抱えていることも明らかになった。 災害が多発する中で、消防本部及び消防署の役割はますます繁忙かつ重要となっている。同時に、消防団員等の人材確保、次世代の担い手の育成、そして高齢者・障がい者・外国人を含む多様な属性をもつ人々を含めた地域の構成員の一人ひとりに防火・防災・減災・救急など消防の活動を理解し協力してもらうことの重要性も増している。安全・安心で持続可能な地域であるためには人に働きかける普及啓発活動の継続や充実が求められ、そのために、体制と予算の確保はもとより、地域の各施設・機関との連携が進むことの重要性も示唆されたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題が採択された令和二年度からの期間が新型コロナウィルス感染症の流行期と重なってしまい、当初の二年間は現地調査もアンケート調査も控えざるを得なかったことから、予定していた研究スケジュールは大幅に遅れ、研究内容も見直しを余儀なくされた。 社会情勢が落ち着いて、各施設の取り組みもコロナ前に戻ってきたことを受けて昨年度末に施設の取り組み状況を把握するためのアンケート調査に着手することができ、多くの施設の協力を得て実態を把握することができるようになったが、スケジュールとしては、コロナ禍で身動きできなかった二年分がまるまる遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
消防施設における博物館機能についてのアンケート結果の整理分析を終えたので、次の都市施設について博物館的機能の状況把握のためのアンケート調査に着手するとともに、現地調査を実施し、地域の持続可能性との関係を捕捉できるようデータの充実を図る予定である。
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