Project/Area Number |
20K01231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
生月 亘 関西外国語大学, 英語国際学部, 准教授 (90300285)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | Interculturalidad / 二言語異文化間教育 / キチュア / アンデスの世界観 / interculturalidad / 現代アンデス文化 / 二言語・異文化間教育 / 応用人類学 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、エクアドル高地先住民による「現代アンデス文化の世界観」の創生と文化人類学の役割の考察を試みる。エクアドル高地の先住民は、「先住民文化のアイデンティ」を軸として先住民文化と共同体の維持と発展に向けて試行錯誤をしている。「文化」の維持、発展には、「政治」、「経済」、「教育」等が連動している。その中で「先住民教育」の「二言語・異文化間教育」とその根幹となる「Interculturalidad(異文化間交流)」という概念を軸に、どのように「現代アンデス文化の世界観」が創生されようとしているのか、先住民の視点からの「応用人類学」の意義と役割について分析を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
「現代アンデス文化の世界観の研究」課題のもと、先住民教育による「Interculturalidad」の実践の可能性と「応用人類学」の役割について、継続的に研究を進めた。コロナウイルスの問題により、海外渡航及び現地調査にまだ多くの制限があり、フィールドワークを進めていくことが困難な面もあった。しかし、海外渡航が緩和されたため、2023年8月、2024年2月-3月と可能な範囲でフィールドワークを継続的に実施した。 現地の人々の協力を得ながら、先住民共同体や先住民教育に携わるプロジェクトなどにおいて参与観察を行った。コロナウイルスによる感染拡大の防止や先住民共同体への影響に対して、先住民社会は、彼らのアンデスの伝統知識(伝統医療の活用や再評価)をどのように活用していったのか、コロナ禍の状況下で先住民教育はどのような役割を果たしたのか、分析を試みた。 また、第44回日本ラテンアメリカ学会定期大会では、「エクアドルのアンデス先住民教育の理想と実践の再考―コロナ禍での事例よりー」と題して、コロナ禍での課題について研究発表を行った。 アイデンティティや言語の維持、アンデス文化の再評価は共同体の存続にかかわる重要なテーマであり、参与観察を通して多くの知見が得られたことは貴重であった。先住民社会において、このような世界的な想定外のコロナウイルスによる影響は多大であるが、「アンデス文化の世界観」の解釈、実践について、継続的に研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
世界的なコロナウイルスの影響のため、まだ、海外渡航によるフィールドワークが困難な状況が続いている。海外渡航は一部、緩和されたため、フィールドワークは再開することができた。しかし、コロナ禍による現地の社会状況の変化は大きく、計画通りに調査予定地への移動や滞在、調査が難しい側面も多くあった。可能な範囲で調査を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
世界的なコロナウイルスの影響は大きく、フィールドワークを主体とする文化人類学の研究はなお多くの課題に直面している。海外渡航は緩和されつつあるが、コロナ禍による社会、経済の打撃は大きく、現地調査は、予定通りに進まない状況が続いている。しかしながら、海外渡航が緩和されたため、可能な範囲で、継続的に現地の文化人類学者、先住民関連の教育機関と連携し、現地のプロジェクトの協力を得ながら、調査及び研究を継続していく予定である。
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