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働き方と社会保障の関係の再定位:基礎理論と「社会保障実践」の両面から

Research Project

Project/Area Number 20K01340
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 05040:Social law-related
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

山下 慎一  福岡大学, 法学部, 教授 (10631509)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Keywords利用しやすい社会保障 / 生活保護基準 / 勤労の義務 / 情報提供義務 / わかりやすい社会保障 / 社会保障実線 / 社会保障のトリセツ / 利用者目線 / ユーザビリティ / 法情報提供 / スポーツ選手と社会保障 / SDGsと社会保障 / 自営業者と社会保障 / 法解釈方法論 / 立法者意思 / 社会保障 / 自営業者 / 新しい働き方 / スポーツ選手 / 労働義務 / 働き方と社会保障 / プロスポーツ選手 / AI時代の働き方 / 社会保障法体系
Outline of Research at the Start

近時、Uber Eatsの配達員が仕事中に事故にあった場合、誰がその怪我の補償をするのかという問題が提起されました。彼らの働き方は、プラットフォームワーカーなどと呼ばれ、労働者(サラリーマン)の働き方とは区別されます。日本の社会保障制度は伝統的に労働者を軸に形成されてきたため、このような新しい働き方が出てきた場合、十分な対応ができません。しかし、この問題は決して近年初めて現れたものではなく、自営業者と呼ばれる人々が苦しんできたものです。本研究は、自営業者がどのような実践をしてきたかを掘り起こし、現在の社会保障の問題点を逆側から炙り出し、将来の社会保障のあるべき姿を探ることを目的とします。

Outline of Annual Research Achievements

2023年度の主な研究成果は以下の通りである。
第1に、前年度の報告書に記載していた、多チャンネルでの社会保障情報の発信を実現させることができた。YouTubeによる発信が2件と、イラストレーターとの共作による漫画の発信が1件(現在のところ3話分を公表、以下継続)である。
第2に、前年度から継続していた「日本医事新報」誌での社会保障の権利に関する連載で、本研究課題にかかる最新の研究成果を紹介した。2023年いっぱいで無事に連載を終えることができた。連載の中では、社会保障に関する医療の現場での実感に関して、医師の先生からの投書も得ることができた。なお、当該連載は大部であることから研究成果としての表示は割愛する。
第3に、生活保護基準引下げ訴訟の継続的な追跡と社会保障法理論から見た検討である。本研究課題に強く関係する当該訴訟について、前年度に引き続き判例評釈や評釈論文を公表した(これらの中には、刊行時期の関係で2023年度の成果には計上できないものもある)。
なお、さらに1年間の研究期間の延長(2024年度末まで)を認めていただいたおかげで、本研究の集大成として、研究成果の書籍での公表が可能となった。『社会保障のトリセツ』をはじめとする本研究の成果を見てくださった出版社からオファーをいただき、本研究課題の主題である勤労の義務と社会保障の関係に正面から取り組む書籍を準備している。2023年度当初から研究を進めており、本報告書執筆時点(2024年5月)において原稿自体はほとんど完成している。これから最終的な編集上の調整に入り、2024年度半ばには刊行される予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

昨年度の報告書の進捗状況欄に記載した通り、『社会保障のトリセツ』の刊行とそれに対する社会からの反応により、本研究は当初想定していた以上の展開を見ている。
例えば、同書を見てくれた公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)より依頼を受け、2023年度の芸術家の社会保障に関する研究会に参加した(同研究会の成果は同法人のウェブサイトにアップロードされている。https://geidankyo.or.jp/business/safety.html )。その研究会において芸術家向けのセーフティネットの構築を議論する中で、こちらから研究成果を還元するだけではなく、同法人や他の研究会メンバーから国内外における芸術家の社会保障実践について多くの教示を受けることができ、その内容をさらに今後の研究成果に反映できる見込みである。
なお、2023年度の研究成果でありながら、刊行・公表時期の関係で2023年度の成果として計上できないものが多数ある。(一例として、およそ10年ごとに刊行される社会保障法学会の講座本にも、本研究課題の成果のエッセンスを示した内容を執筆した。)これらのものを含めて考えると、本研究課題は当初の想定以上に進展していると言える。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策としては、上述のとおり、本研究課題の集大成としての書籍の出版を実現させることが最も重要である。これまで、『社会保障のトリセツ』が刊行されたことにより、それに対する社会からの反応やオファーを受けることによって、社会還元を果たしつつ同時に多くの社会保障実践を収集することができた。それらを従前の研究成果と組み合わせることによって、当初の計画以上に研究が進展するというプロセスが成立した。この例を念頭に置くと、本研究課題の集大成としての書籍を出版することによって、さらに多くの社会からの反応と、それを取り込むことによるさらなる研究の発展を達成することが見込まれる。とくに当該書籍では、本研究課題の遂行の結果得られた、働き方と社会保障の関係に関する視座の抜本的な転換を主張するので、肯定的なものも否定的なものも含め広く議論が提起されるのではないかと考えている。
さらにその先では、社会保障のあり方に関わるような議論を発信し、それに対する社会からの反応を収集し、それらの反応に対するさらなる応答を発信するようなプラットフォームの構築の可能性も含め、本研究課題の一層の発展も視野に入れて研究を推進していく。

Report

(4 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • 2021 Research-status Report
  • 2020 Research-status Report
  • Research Products

    (20 results)

All 2024 2023 2022 2021 2020 Other

All Journal Article (13 results) (of which Open Access: 4 results) Book (2 results) Remarks (5 results)

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Published: 2020-04-28   Modified: 2024-12-25  

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