Project/Area Number |
20K01521
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06020:International relations-related
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
近藤 久洋 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (20385959)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 新興国 / 南南多国間主義 / 国際援助レジーム / 規範 / アイデンティティ / 南南人道主義 / 国際人道レジーム / 多国間主義 / 開発援助 |
Outline of Research at the Start |
近年、新興国が国際政治経済においてプレゼンスを高めるのと比例するように、新興国は国際開発援助においても注目を集めるようになっている。国際開発援助における新興国の台頭は、二国間援助だけでなく、アジアインフラ投資銀行(AIIB)・新開発銀行(NDBもしくはBRICS銀行)・「一帯一路」のような新たな多国間援助の制度化においても顕著である。新興国は多国間援助の「受け手」から「送り手」に変容し、伝統的多国間主義の「利用者」から新たな「南南多国間主義」の「形成者」に変化してきている。本研究は、新興国の多国間援助に焦点を絞り、「新興国の『南南多国間主義』は国際開発援助を変えるか」という大きな問いを扱う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
近年、新興国が国際政治経済においてプレゼンスを高めるのと比例するように、新興国は国際開発援助においても注目を集めるようになっている。国際開発援助における新興国の台頭は、二国間援助だけでなく、アジアインフラ投資銀行(AIIB)・新開発銀行(NDBもしくはBRICS銀行)・「一帯一路」のような新たな多国間援助の制度化においても顕著である。新興国は多国間援助の「受け手」から「送り手」に変容し、伝統的多国間主義の「利用者」から新たな「南南多国間主義」の「形成者」に変化してきている。本研究は、新興国の多国間援助に焦点を絞り、「新興国の『南南多国間主義』は国際開発援助を変えるか」という大きな問いを扱う。具体的には、(1) 新興国が形成しつつある多国間援助を説明するため「南南多国間主義」(south-south multilateralism)という概念を提示し、その多様性をモデル化し、(2) 「南南多国間主義」が形成されたダイナミズムを究明し、(3) 「南南多国間主義」が既存の国際援助レジームに及ぼすインパクト等、今後の多国間援助への政策的含意を導く。 2022年度までコロナ禍や個人的体調の影響を大きく受け、研究計画の進捗に遅れが見られたが、2023年度からは、海外調査・報告も可能となり、韓国・台湾での現地調査や、韓国・アメリカでの成果報告を行うことができた。特にワシントンDCのCSIS(Center for Strategic and International Studies)での招待講演は、インタビューも受け、CSIS及びYoutubeにて公開されている。他方、当初予定していた中東諸国・南アフリカの多国間援助の枠組みについての調査は、時間的制約から文献ベースで行い、うち中東諸国の事例については国際学会での報告に至っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた南アフリカ・中東諸国・韓国・台湾における現地調査のうち、韓国・台湾においての調査は実施できたものの、アメリカでの報告準備や本務校での行政管理業務の拝命もあり、南アフリカ・中東諸国での現地調査は断念した。ただし、現地調査によらない文献調査を継続し、その成果は8月のInternational Studies Associationでの口頭報告にて行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、本務校での行政管理事務と日程調整を図りながら、南アフリカと中東援助国(サウジアラビア・UAE・カタール)・台湾での現地調査を行いたい。現地調査は一次資料の収集に加えて、援助関係者・政策立案者へのインタビューを行うこととする。研究成果は、2024年4月もしくは5月にアメリカCSISから1本が公刊される見込みであり、加えて、国際開発学会での口頭報告(エントリー済み)1件、国内学会誌に2本を投稿し、国際Journalに1本を投稿する計画としている。
|