ポルトガルにおける民主化と欧州統合-政治的アイデンティティの変化に注目して
Project/Area Number |
20K01524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06020:International relations-related
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Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
西脇 靖洋 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 准教授 (40644977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 正顕 東北大学, 法学研究科, 教授 (30328992)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | ポルトガル / 民主化 / 欧州統合 / 旧ポルトガル領アフリカ植民地諸国 / 権威主義体制 / 植民地帝国 / 労使関係 / 政教関係 / 政党間関係 / 人の移動 / 政治的アイデンティティ |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ポルトガルにおける民主化とEEC(欧州経済共同体)加盟問題の関係について分析する。ポルトガルは、欧州統合が未参加国の政治体制の民主化に重大な影響を及ぼしたとされる国々のなかで、歴史的起源とみなされている。しかし、それがいかなる形で進展したのかについては詳らかにされていない。 ポルトガルの歴史史料館での史料調査等により、国内社会における支配的なナショナル・アイデンティティが欧州統合に親和的なものへと変化したことが、同国の民主化プロセスの進展を導いたことを示す。これにより、欧州統合と未加盟国の政治体制の民主化の関連性に関する新たな知見を提供する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度までに収集した資料をもとに、権威主義体制期における政党や宗教等の国際的なネットワーク(主に西欧諸国間のネットワーク)がポルトガルの政治体制の変容に及ぼした影響や、1974年のクーデターと同時期に生じた国際経済の変化がポルトガル国内の諸政治主体に与えた影響、国内政治文化の変化と政治変動の関連性等、過去の年度において十分に分析できていなかった点を中心に分析を進めた。 7月1日、静岡文化芸術大学において、上記分析の進捗状況の報告を代表者・分担者が報告し、それぞれの課題のあぶり出し合うとともに、改めて理解や概念の統一化を図った。同時に、最終成果物に関する打ち合わせを実施した。その後、11月1日には先の打ち合わせで課題とされていた点に関する追加的な報告会を実施した(オンライン形式)。 また、11月15日には合田昌史氏(京都大学)に依頼し、ポルトガル史研究の観点から、近代以前のポルトガル王国の「衰退」の影響が同国の近現代史に及ぼした影響について報告していただき、本研究のテーマである政治体制の民主化や欧州統合問題との関連性等について議論を行った(オンライン形式)。 さらに、3月中には、時期は異なるものの、代表者と分担者がそれぞれポルトガル・リスボンを訪問し、同国の国立図書館や公文書資料館等において対象時期の資料の収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
代表者、分担者のいずれも順調に課題テーマに関する分析を進めることができたほか、本年度7月の対面式の研究会(打ち合わせ)を実施することもでき、最終成果物に関する計画を順調に進めることができた。 また、予定されていた調査資料収集のためのポルトガル出張を無事完了し、本研究に必要な多くの有益な資料を獲得することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる本年度は最終成果物の完成に向け、代表者・分担者が担当部分に関する論文の執筆を進めるとともに、対面式・オンライン式会議を数回開催し、その途中成果を相互に確認し合う予定である。 また、補足資料の収集を目的とし、本研究の研究メンバーのうち1名がポルトガルに出張する予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(5 results)