Study on the relationship between financialization and neoliberalism in theory, policy, and thought
Project/Area Number |
20K01584
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07020:Economic doctrines and economic thought-related
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Research Institution | Ohtsuki City College |
Principal Investigator |
内藤 敦之 大月短期大学, 経済科, 教授(移行) (40461868)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | ネオ・リベラリズム / ポスト・ケインジアン / フーコー / シカゴ学派 / オルド自由主義 / 金融政策 / MMT / 認知資本主義 / 生政治の誕生 / 内生的貨幣供給理論 / マクロ経済レジーム / 金融化 / 現代貨幣理論 |
Outline of Research at the Start |
本研究は金融化とネオ・リベラリズムの関係を理論、政策、経済思想史的から総合的に検討し、特にマクロ経済レジームにおけるネオ・リベラリズム政策の位置付けを明確化を目的とする。具体的な目標は、第一にネオ・リベラリズムという現象を政策面を中心に明らかにする。第二に金融化の進展するレジームとしての金融主導型レジームにおけるネオ・リベラリズム政策の役割を分析する。第三にポスト・ケインジアンの貨幣・金融アプローチの視点から近年の金融政策との関係及び、対抗しうる政策としての反緊縮政策の理論的根拠について検討する。第四に経済思想的な視点からフーコーのネオ・リベラリズム論を参照しつつ、位置付けを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は昨年度に引き続き、第一に、『生政治の誕生』におけるフーコーのネオ・リベラリズム分析に関して、その特徴を明らかにするだけでなく、経済思想史における意義を検討した。また、そこで取り上げられているオルド自由主義やシカゴ学派に関する文献、フーコーの影響を受けた文献のサーベイも行い、ネオ・リベラリズムの理論的内容について考察した。第二に、ネオ・リベラリズムを分析するマクロ的枠組としての認知資本主義に関してさらに検討を加え、日本経済に関して適用し、近年の日本経済の分析を行った。第三に、ネオ・リベラリズムにおける金融化と金融政策に関連して、非伝統的金融政策までを対象としてポスト・ケインジアンの議論を中心に主流派金融政策論の批判と近年の量的緩和政策などについて検討した。第四に、ネオ・リベラリズム的な金融政策自体の評価とその歴史的起源についても検討した。具体的には金本位制の時代からの金融システム及び金融政策に関する文献を検討し、シカゴ学派の金融政策論の位置付けを分析した。成果としては、第一に、「『生政治の誕生』におけるネオ・リベラリズム分析-経済思想史的視点からの考察」という論文を執筆し、2024年5月に刊行予定である。第二に、信用理論研究学会での2022年度のシンポジウムの報告内容を「現代貨幣理論の展開」という題で発表した。第三に、Studies in the History of Monetary Theory: Controversies and Clarifications(D. Glasner, 2021)の書評を執筆し、2024年7月刊行予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ネオ・リベラリズムに関するフーコーの分析の意義に関する論文は刊行予定となり、本研究課題の一つの目的に関してはある程度達成している。その他の点に関しても、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度として、これまでの研究を踏まえた上で一定の枠組の構築を行う予定である。具体的には、第一に、ネオ・リベラリズムの思想的な背景に関してさらに検討する。フーコーの『生政治の誕生』における分析とその経済思想史上の意義を踏まえた上で、ネオ・リベラリズムの思想的起源と展開についてサーベイを進め、分析を行う。オルド自由主義だけでなく、新古典派におけるネオ・リベラリズムであるシカゴ学派やオーストリー学派に関しても検討する。特にネオ・リベラリズムの起源に関してウォルター・リップマン・コロキアムやモンペルラン協会の第一回の会合に関して分析を行い、その意義を考察する論文を執筆する予定である。第二に、ネオ・リベラリズムと金融化の関係を分析するために、金融主導型のマクロレジームである認知資本主義論を中心に検討を行う。既にその概要と日本経済への適用可能性に関してはある程度考察したので、より深く検討を行い、日本における特徴に関しても分析していく。第三に、金融化とネオ・リベラリズムの関係を金融政策との関係で分析する。この点に関してはポスト・ケインジアンの文献を参考に既にある程度サーベイを行ったので、さらに検討を加える。また、これまでの検討はインフレーション目標政策などの伝統的な金融政策を中心としていたが、非伝統的な金融政策を含め、批判的検討を行うとともに、マクロレジームにおけるその位置付けに関しても考察する。特にポスト・ケインジアンの視点を中心とした非伝統的金融政策までの批判的検討をテーマとした論文も執筆する予定である。第四に、ネオ・リベラリズム的金融政策の代表であるシカゴ学派的な政策ルール論に関して、その起源と意義を分析する。さらにオルド自由の政策ルール的名面及び、緊縮政策に関しても考察を加える。
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Report
(4 results)
Research Products
(9 results)