土地、人、希望と陥穽:途上国開発における人々の期待形成と資源配分
Project/Area Number |
20K01652
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
和田 一哉 金沢大学, 経済学経営学系, 准教授 (70589259)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | インド / 土地登記 / 電子化 / 離村 / 農村 / 土地 / 移動 / 農業 / 就業構造 / 教育投資 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、途上国の農村における土地所有の動向をひとつの視点とし、さまざまな要因から生じる個々人の期待形成の差異と、それがもたらす人的資源配分への影響に焦点を当て、将来の開発について検討するものである。調査対象国はインドとケニアとし、既存データと独自の調査によって取得するデータを用いる。社会経済状況が大きく異なる二ヶ国における動向について実証分析を行い、将来の開発の可能性を考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、途上国の農村における土地所有の動向をひとつの視点とし、さまざまな要因から生じる個々人の期待形成の差異と、それがもたらす人的資源配分への影響に焦点を当て、将来の開発について検討するものである。農村における土地所有は直接間接のさまざまな経路を通じ、貧困削減に大きな役割を果たすものと考えられてきた。しかしマクロレベルの経済状況、そして各家計が直面するミクロレベルの状況によって土地に対する人々の期待は大きく影響を受けるため、その意義は必ずしも一律でない。この点に留意し、本研究では①土地所有に対する人々の期待形成と関連する諸制度との因果関係、②土地所有の意義に変容をもたらす社会経済諸要因の影響、③多様な期待形成の下での土地所有の動向とそれがもたらす人的資源の再配分を通じた開発へのインパクト、の分析を通じ、社会経済状況が大きく異なる二ヶ国における動向について実証分析を行い、将来の開発の可能性を考察する。過去2年に行った研究を発展させ、2022年度は特に土地の電子登記の県別進捗状況に焦点を当て、インド農村における土地の売買と離村の動向について既存の家計データを用いて実証分析を行った。その成果の一部は、「農業、土地、人口移動:インド農村の事例から」、"Agriculture, Computerization of Land Records, and Migration: Evidence from Rural India"として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
既存データを用いて行った実証研究「農業、土地市場、人口移動:インド農村家計パネルデータの実証分析」(2021年、アジア政経学会)、「農業、土地、人口移動:インド農村の事例から」(2022年、南アジア学会)、"Agriculture, Computerization of Land Records, and Migration: Evidence from Rural India"(2022年、国際ワークショップ)を発表済みであり、今後これを学術雑誌への投稿を目指し分析の精緻化を図っている。他方、南インド農村において家計調査を実施する予定としていたが、世界的なコロナ禍のため断念せざるを得ず、進捗状況としては「遅れている」と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の問題が和らいだため、2023年度は南インド農村にて家計調査を実施する予定である。またそれと並行し、これまで行ってきた既存の家計データを用いた分析もさらに深化させる予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)