オープンアクセスジャーナル市場における大手出版社の独占力行使の検証
Project/Area Number |
20K01663
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
浅井 澄子 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (00329476)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | オープンアクセス / 論文処理料 / ハイブリッドジャーナル / ゴールドオープンアクセスジャーナル / 合併 / 減免措置 / 委託発行 / 独占力 / ジャーナル |
Outline of Research at the Start |
オープンアクセスジャーナル市場では、大手購読ジャーナルを多数保有する大手出版社の存在感が増している。本研究では、著者が支払うオープンアクセスジャーナルへの論文処理料の設定における大手出版社の独占力行使の有無を計量経済学の手法を用いて検証する。 また、近年では購読ジャーナルを出版していた学会や大学が、オープンアクセスジャーナルに切り替えるに際し、オープンアクセスジャーナルの出版社に発行を委託するケースが増えている。その委託の効果についても、時系列分析の手法を用いて分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまではすべての論文がオープンアクセス論文で構成されるいわゆるゴールドオープンアクセスジャーナルを対象に分析してきたが、2022年度においては、購読ジャーナルにオープンアクセスの選択肢を加えたハイブリッドジャーナルにも分析対象を広げた。 具体的には、ハイブリッドジャーナルとゴールドオープンアクセスジャーナルの論文処理料を推定することで、その決定要因の違いを明らかにし、Information Discovery and Deliveryに 論文として発表した。この論文では、他の要素をコントロールしたのちでも、ハイブリッドジャーナルの論文処理料が高く、これらのジャーナルを発行する大手出版社の独占力が論文処理料の設定に影響を与えていることが示唆された。次に、ハイブリッドジャーナルであるScientometricsを対象に、オープンアクセス論文とオープンアクセスではない論文の週間アクセス数の推移をみることで、アクセスパターンの違いを分析した。その結果は、Publishing Research Quarterlyに論文として発表した。3番目に著者が論文を即時にオープンアクセスとする手段としてのゴールドオープンアクセスジャーナルとハイブリッドジャーナルの選択について、Elsevierのジャーナルを対象に分析した。その結果、著者は論文処理料の水準よりも、ジャーナルの引用指標や転換契約の有無などの非価格要因を重視してジャーナルを選択していることを明らかにした。この結果は、Learned Publishingに論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度中に学術雑誌に3本を発表するに至ったので。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は最終年度として残された課題である論文処理料の論文提出への感応度の計測と補助金を得ることや研究者の所属機関が転換契約を締結していることのオープンアクセスの推進への効果についての実証分析を行う計画である。 また、本年度はこれまでの研究成果をとりまとめた書籍を発行する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)