Project/Area Number |
20K01666
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
|
Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
蔡 大鵬 南山大学, 経済学部, 教授 (20402381)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田代 幸雄 南山大学, 経済学部, 教授 (30313969)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 報復関税合戦 / 国際的協調枠組み / 国際交渉 / 有権者の政治参加 / アイデンティティ経済学 / 貿易政策 / WTO / 産業政策 / 自由貿易体制 / 保護貿易 / 自由貿易 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、ポピュリズムの世界的台頭という時代背景を踏まえ、「報復関税合戦が繰り広げられるのはなぜか」について理論的に解明することである。アイデンティティ経済学等の分析手法を用いながら、①「国際交渉が決裂するのはなぜか」、②「報復関税合戦が繰り広げられるのはなぜか」の二つの具体的な問いを分析し、自由貿易体制の維持に必要不可欠な国際的協調枠組みの在り方について、新たな理論的知見および政策的含意を導く。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、国際交渉における政府間の戦略的相互作用に焦点を与えながら、「報復関税合戦が繰り広げられるのはなぜか」について理論的に解明すると共に、WTOを中心とした自由貿易体制の維持に必要不可欠な国際的協調枠組みの在り方を提示することである。 これまでは、自らが属する社会的カテゴリーの行動規範に基づいて、有権者が選挙にて投票を行う場合、自由貿易に対する一国のスタンスがいかに形成されるかといった問題意識に基づき、本研究の基礎となるモデルを構築・分析した。さらに、理論モデルの拡張を検討するとともに、理論研究で得られた結論をオンライン調査で得られるデータに基づく実証研究の準備作業を、UCSDのYanchuan Liu氏、シンガポール国立大学のDongtao Qi氏、清華大学のSuixin Zhangs氏らと共同で進めることができた。 一方、米中間に繰り広げられている貿易戦争の一因ともなった中国政府による研究開発補助金および強制的な技術移転の関連政策に関して、交渉ゲームの分析手法を取り入れながら、「それらが採用されるのはなぜか」について解明すると共に、多国籍企業や投資国の社会厚生等へのインパクトについても分析した。関連研究成果を論文「Why do governments subsidize R&D-Intensive foreign direct investment?」(with Yingzi Long)にまとめ、公刊することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに、当初の計画の通り、貿易政策の政治経済分析に関する最新の文献を検討した。また、Grossman and Helpman (2019)をベースに、自らが属する社会的 カテゴリーの行動規範に基づいて、有権者が選挙にて投票を行う場合、自由貿易に対する一国のスタンスがいかに形成されるかという問題意識に基づき、本研究の基礎となる理論モデルの拡張を検討したが、分析結果が煩雑になってしまい、その解析は困難を極めている。現在、理論モデルの再構築およびオンライン調査で得られるデータの解析による実証研究への可能性について検討している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、本研究に関連するワークショップの出席、また研究者との意見交換を通じて、今までの協力ネットワークをさらに広げると共に、研究の方向性・発展性について多面的に検討する予定である。一方、研究が当初の計画どおりに進まない場合には、いずれかのテーマに集中して取り組むとともに、問題設定の再検討を行う。
|