グローバル中堅企業の持続的競争優位性に関する多角的研究
Project/Area Number |
20K01845
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
土井 一生 九州産業大学, 商学部, 教授 (00247248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 透 日本大学, 商学部, 教授 (60255247)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 中堅企業 / 持続的競争優位性 / 事業転換 / 地域企業 / 事業システム / グローバル市場 / 多角化 / 地域 / イノベーション / グローバル化 / グローバル中堅企業 / 新興国 |
Outline of Research at the Start |
地方にあっても、より広い市場、なかでも海外市場に向けてビジネスチャンスを探索し、新市場を創り出している地方のグローバル中堅企業が存在する。巨大な多国籍企業と比較して、経営資源の面で多くの制約を受ける地方の中堅企業が、なぜグローバルな持続的競争優位性を獲得できたのか。本研究はその問題意識に対して、組織、技術、市場、競争環境に加えて地域特性といった多角的視点からアプローチするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、新興国市場においてなぜ地方の中堅企業がグローバルな市場を創造し、持続的競争優位性を構築できているのかを解明することにある。というのも、新興国市場の攻略にあたっては、巨大多国籍企業の市場戦略をベースにした既存の研究成果が、必ずしも十分な説明力を持ちえないのが、本研究の対象となる「新興国市場」と考えるからである。特に、巨大多国籍企業に比して、経営資源の潤沢性の点で劣位にあると考えられる中堅企業が首尾よく新しい市場を創出する方法や、新市場の開拓に成功した後、その競争優位性をいかに持続的なものとするかという組織能力はこれまで体系的に解明されてこなかった。本研究はこれらの課題を組織、市場、競争優位に加えて地域特性といった多角的視点から接近する。 以上の目的から、本年度は昨年度に引き続き、コロナ禍の影響を甘受しながら、少ないながらも中堅企業のインタビュー調査を進めてきた。併せて、既存のインタビュー調査から得られたインプリケーションの他企業への適用可能性を探る意味でも、新たなコンセプトの導出を進めながら、一定の成果を得た。特に、必ずしも本国において市場認知度が高くないブランドが、なぜ海外市場では高い市場シェアを獲得できているのかという学問的問いに対しては、地域企業の持つ技術的優位性と、ブランドや既存の市場といった取引相手の外部資源が、海外市場進出にあたって効果的に連動したプロセスを可能な限り描写できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の後半はコロナ感染が終息し向かいつつあったため、予定していた地方中堅企業の調査が計画どおりではないが、ある程度、進めることができた。また、予定していたプレアンケート調査もサンブル数が少ないが実施することができた。本年度の前半は、引き続き事例研究を積み重ねると同時に、事例から導きかれたインプリケーションをベースに、再度、分析枠組みの修正を行っている。 また昨年度は、調査企業リストに地域の偏在性という課題があったが、Zoomでのインタビュー調査を増やすことや、各地域にある商工会議所から企業の紹介を受け、協力企業を増やすことができた。そのため、今年の後半に実施予定の大量サンプルのアンケート調査では、産業特性だけではなく、地域間の特性や違いも分析することが可能な調査設計になるように取り組んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、大量サンプルのアンケートを行う予定である。昨年、プレアンケート調査を実施したが、期待した通りのサンプル数を確保できなかったため、7月までに追加のプレアンケート調査を実施してアンケート調査に向けての分析枠組みの精緻化を行う。 現在は、アンケート調査に向けて、多様なデータから情報を収集している。既存の会社四季報などのデータはもちろんのこと、調査会社に依頼してサンプルの導出を行っている。すでに現在までに2000社程度のデータを蓄積している。また、アンケート調査と同時に協力を取り付けている大阪および名古屋にある中堅企業などのインタビュー調査も継続して実施する。また、インタビュー調査の中でも、とくに逸脱事例から導かれたインプリケーションが、地域的なものなのか、はたまた企業オリジナル的なものなのかを、とくに多角的な視点から検討する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)