Project/Area Number |
20K01982
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
丸山 正博 西南学院大学, 商学部, 教授 (70365865)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 流通政策 / 電子商取引 / eビジネス / プラットフォーム / 流通論 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、インターネット上で寡占的地位を占めるオンライン・プラットフォームビジネスをめぐる取引関係が、独占禁止法を中心とする流通政策にいかなる影響を与えるかを明らかにする。すなわち、売買契約を前提としたサプライチェーン関係に立たないために、独占禁止法や流通・取引慣行ガイドラインの適用基準が明確でないプラットフォーム運営事業者が行う取引のあり方について、当該運営事業者と利用契約を結ぶ販売事業者や個人ユーザーなどの購入者にとって望ましい行動基準の明確化を含む理論的、実証的考察を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
オンラインプラットフォームに関わる電子商取引全般における流通政策の変遷を取りまとめた学会発表を行った。具体的には,電子商取引に関する流通政策は,その市場成長やそれに伴って生じる新たなビジネスモデルやトラブルの発生に合わせて,(1)独占禁止法を中心とする競争政策,(2)競争政策の一領域である消費者政策,(3)経済産業省所管を中心とする振興政策,(4)調整政策としての著作物などデジタルコンテンツ流通政策のそれぞれで,法改正を含めた変化が続いている。たとえば,ブロックチェーン等の分散型台帳技術に基づくWeb3サービスの成長は,個人情報など莫大なデータの囲い込みによるPF事業者の寡占化を崩す可能性があり,デジタル庁や総務省で2022年夏以降設置された有識者会議で議論が行われている。とくにデジタルコンテンツに関しては,従来有形財の取引や店舗小売業を中心として研究が進んできた流通政策の検討対象となることは少なかったが,近時のデジタル財市場の成長から流通政策研究上の考察の必要性が高まっていると考える。この分野は知的財産推進計画や,デジタル著作権管理技術への政策対応,海賊版サイト対策に関する規制強化,プロバイダ責任制限法の改正などが行われており,インターネット上デジタル情報は文字・画像・音楽など著作物が多いがコピーが容易かつ劣化しないため,著作権侵害が問題となりやすい上,ネット通販でのデジタルコンテンツ取引が増加しており,著作権は創作活動を促進すべく著作者に多くの排他的権利を認めるが,知的成果物の有効利用を損なわないことで社会全体の便益を大きくするという,権利保護と利用のバランスを図ることが重要であるという点で,上記の(4)調整政策に該当する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍による出張削減での情報収集不足。
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Strategy for Future Research Activity |
研究完成の最終年度とすべく,第一にはとくにeビジネス全般に関する流通政策の潮流を踏まえた上での研究テーマに関する論文を執筆する。第二には,論文執筆に必要な実務視点からの最新事例の収集を行う。第三に既に取得している,デジタルプラットフォームビジネスの中でも成長著しいサブスクリプションサービスに関する消費者調査に関する定量分析を行う。
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