Theoretical development and empirical analysis of a model of consumption behavior for health-related services: Promoting the continuation of primary preventive behavior
Project/Area Number |
20K01995
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
酒井 麻衣子 中央大学, 商学部, 准教授 (20409816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森藤 ちひろ 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (10529580)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | サービス・マネジメント / 顧客満足の因果モデル / 健康行動理論 / 期待 / 自己効力感 / ソーシャル・サポート / 行動変容技法 / 介入 |
Outline of Research at the Start |
超少子高齢化社会を迎えた日本では、健康寿命の延伸を目指した一次予防(疾病の予防・健康増進)の重要性が増している。人々の健康への関心も高く、様々な健康関連サービスが提供されるようになった。一方で「健康」は終わりなき希求であり、期待も成果も曖昧になりがちなため、健康関連サービスの継続利用には困難が伴うことが多い。本研究では、サービスの継続利用を説明する顧客満足の因果モデルを基軸に、望ましい行動変容をもたらすための健康行動理論の考え方を援用した健康関連サービスの消費行動モデルを構築し、継続利用を促進するサービス・マネジメントを具体化するための理論的枠組みを提示することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
まず、健康関連サービスの継続利用を促進するためのサービス・マネジメントにおいて、健康行動研究の知見をどのように応用できるのかについて、21年度に取り組んだ文献調査の結果を論文にまとめた。 また、本研究では健康関連サービスの中でもフィットネスクラブに焦点を当てている。22年度はコロナ禍による影響が引き続きあるものの、消費者の利用状況は回復基調にあったため、初年度の調査対象者約1,500名に対する追跡調査を再開した。計5回の定量調査を実施し、フィットネス利用の行動実績データおよび、仮説に関わる多くのデータを取得した。 本データを用い、フィットネス利用の促進要因が異なる消費者セグメントを識別することを目的とした分析を行い、学会にて報告した。分析の結果、サービスの利用における「自身への期待」と「サービスへの期待」が明確であるかどうかによって、健康行動理論で明らかにされている促進要因について、その影響が異なる可能性が示された。健康関連サービスは「健康」という曖昧な最終便益を扱うものであるため、そのような期待は不明確になりやすく、消費者間のばらつきも大きい可能性が高い。本結果は、消費者の期待の明確さを考慮したマネジメントが望まれることを示唆した。 そのようなマネジメントの実現にあたっては、消費者が健康によってどうなりたいのかという「健康による便益」(健康によって実現したい目標)の内容を理解することが第一歩となる。そのため、本調査で取得した自由記述回答に対し、健康による便益の次元を明らかにすることを目的とした質的データ分析を実施した。その結果については、論文として執筆中である。 本研究の目的に対し、22年度の研究成果は、仮説の精緻化と検証を進めることに大いに役立った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により当初計画よりほぼ1年遅れとなっている。2年目は当初計画していた仮説検証のための定量調査や実証研究は先送りし、代わりに文献調査による仮説の精緻化に取り組んだ。3年目にあたる2022年度は、当初2年目に予定していたフィットネスクラブ利用者に対する追跡定量調査と、医療法人の運営するメディカル・フィットネス施設の利用者に対する定性調査のうち、実現が難しい後者を取りやめるとともに、前者の回数と内容を追加することで、仮説検証を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
いまだ施設運営や利用者数が通常状態に戻り切っていない2023年度も、施設利用者へのインタビュー調査(継続利用に影響する具体的なサービス設計要素の把握)や、施設における実証研究(仮説に基づいたサービス設計の実施と効果の検証)は難しいと考えられる。そのため、「消費行動モデルの理論構築・実証分析」という当初研究計画については、理論構築に重点をおくこととし、フィットネス利用者および一般消費者に対する定量・定性調査を工夫することで、一定の実証分析を行いたい。 具体的には、当初計画では1年間2時点の追跡調査で利用行動を捕捉し、利用行動への影響要因を検証する予定であったところを、現在までで約2年間7時点の利用行動および心理・行動データを取得しており、次年度も追跡調査を追加する。このデータを活用し、仮説モデルの精緻化と検証を行う。また、必要に応じて、追跡調査回答者へのインタビュー調査で質的な理解を深めることや、新たなフィットネス利用者や一般消費者への調査によってモデルの頑健性を確認することも試みたい。 同時に、研究期間の最終年度にあたるため、研究成果のとりまとめと公表にも臨む。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)