Project/Area Number |
20K01998
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
豊田 裕貴 法政大学, イノベーション・マネジメント研究科, 教授 (40398946)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 質的比較分析 / 消費者選好 / 多重結合因果 / QCA / ブランド / 選好構造 / マーケティング / 多元結合因果 / ブランド評価分析 / 評価構造分析 / 少数事例によるルール抽出 / 質的比較分析(QCA) / ブランドマネジメント / 質的比較研究 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ブランドに対する知覚(顧客満足度ならびにロイヤルティなど)の形成過程について、個々人の多様性や評価ルールの複雑性(複雑な交互作用や影響の非対称性)を加味し、具体的な形成パターンを抽出する方法を構築することにある。 この目的に対して、ブール代数を基とした質的比較分析(QCA)と機械学習とを組み合わせることにより、数十件程度の中規模データでも具体的な顧客満足度ならびにロイヤルティ形成パターンを明らかにすると共に、顧客のセグメンテーションとターゲティング評価ができる新たな手法の研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究(質的比較分析を用いた顧客満足度ならびにロイヤルティ形成過程研究)について 日本マーケティングサイエンス学会:2023.12.2(土)・3(日)@明治大学 和泉キャンパスにて、「QCAによるアニメ聖地特性が与える巡礼行動への影響の検討 」岩崎 達也(関東学院大学), 豊田 裕貴(法政大学), 大方 優子(九州産業大学). 津村 将章(神奈川大学) として発表した。 この発表は、アニメ聖地を選ぶ行動およびロイヤルティの形成を取り扱った研究であり、顧客の選好形成経路を質的比較分析から分析する部分について、主に担当した。 この研究では、顧客の選好を形成する経路に多重結合因果を前提とするものであり、本科研費の研究課題である質的比較分析からのアプローチに適した課題であった。なお、これら因果経路については、来訪意向(関与)の程度によって異なることが想定されるため、複数の来訪意向(トライアル意向やリピート意向など)を設定し、関与の違いによる因果経路の違いについても検討を行った。これらの点について、24作品といった様々な作品タイプについて、x(地域が取り組む要素)については①作品由来の要素(3要素)と②地域由来の要素(3要素)の該当度を、Y(来訪意向)については、5つのレベルごとに回答を取得した(n=920)。これらデータから多重結合因果を抽出することによって、それぞれの関与レベルにある来訪者を増やすために取り組むべき十分条件を具体的に特定するに至った。また、関与の違いによる条件の複雑さが増すといった点も確認でき、想定する顧客関与の設定が重要となる点も改めて確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度では、24作品(対象財)を対象とした分析から作品が取り組むべき要素の十分条件の抽出までは行ったが、これらの知見をより一般化するためには、作品特性による違いから十分条件の類型化が必要となる。2023年度では、この点について、作品特性による作品間の距離(類似性)からアプローチしたが、十分な予測精度を得る手法開発には至らなかった。そのため、作品特性ではなく、作品が満たすべき十分条件からの類型化へ分析方針を変更したため、その分、研究計画から予定が遅れている状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
「現在までの進捗状況」にて触れたとおり、分析方針を十分条件からの類型化に変更したアルゴリズムの開発を行っている。この点については、日本マーケティングサイエンス学会にて、115大会(2024.6.9)に発表予定であり、そこでのフィードバックを踏まえ、今年度中に分析手法の開発が完了する見込みである。なお、日本マーケティングサイエンス学会での発表はアニメ聖地に関する分析となるが、開発するアルゴリズムについては、一般化できる見込みであり、本研究「質的比較分析を用いた顧客満足度ならびにロイヤルティ形成過程研究」の成果として発表する予定である。
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