Project/Area Number |
20K02121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing (2022-2023) Wako University (2020-2021) |
Principal Investigator |
森下 直紀 三重県立看護大学, 看護学部, 准教授 (40589644)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | カナダ水俣病 / カナダ先住民 / 環境史 / オーラルヒストリー / 生活環境主義 / 同化政策 |
Outline of Research at the Start |
カナダ水俣病としても知られるアニシナベ先住民に対する水銀公害事件に対して、本研究は、アニシナベ先住民が取り戻そうとする現代における伝統文化の再興を知るための手がかりとして、1970年代後半から現代に至るまでの食の同化政策に着目し、彼らがカナダ社会と新たに切り結ぼうとする生活文化を生活環境主義をもとに紐解くことにある。これにより、近年のバイオリージョナリズム(生態地域主義)の興隆の意義と可能性、あるいは土地との繋がりを絶たれた都市住民の問題を検討する端緒として、土地とともに生きることを望む人々に学ぼうとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
【文献渉猟】2023年度は、コロナ禍後初めて海外における調査を実施することができた。具体的には、ハーバード大学ワイドナー図書館において、マリオン・ラム・マーキュリー・コレクションを渉猟し、映像資料と音声資料を除くほぼすべての収蔵資料を確認することができた。また、昨年度に引き続き、立教大学共生社会研究センターに保存されている資料の渉猟を実施した。当該センターに所蔵されている当該研究に関わる宇井純氏のコレクションのすべての閲覧を完了した。それぞれ、当時の社会状況を知るうえで重要な文献や資料を発見することができた。 【資料の公刊】2017年に和光大学ポプリホール鶴川で実施したシンポジウムの記録を基に、3人のアニシナベたちの歴史語りを「水銀被害に関するオーラルヒストリー」と題して、『水俣学研究』(12・13合併号)に発表した。この歴史語りには、すでに故人となった元首長の言説が含まれ、特に当該首長らが中心となって合意にいたった、カナダ政府、州政府、加害企業等との覚書は、その後の和解や補償の方向性を示す重要な内容が含まれている。 2024年度は、残る国内に残存する資料の調査を実施するとともに、これまでに渉猟した資料の分析をすすめ、本研究の成果として今後取りまとめていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画で計画していた調査の内、国内資料を除き概ね渉猟することができた。 現在のところ、当初予定した現地踏査は実施できていないが、現地の関係者とは定期的に情報交換を実施しており、これまで収集した資料の分析によって、取りまとめに向け研究を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、これまで収集した資料の分析を中心にすすめ、研究の取りまとめを行う予定である。
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